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短歌 弱さ 十首


傷ついてしまえ私のせいにしてずっと頭の隅に居させろ


「優しいね」。ぽつぽつ雨が降る音はあなたの咳払いと違って


おままごとみたいな恋と言いました 確かにとても面倒でした


風切り羽だけを選んで焼き尽くすような生きかたしかできないか


歩幅まで揃わなくなる夜があり涙のしょっぱいわけまで解せた


雨を描くときにどうして水色のクレヨンばかり殺されるんだ


当たり前みたいに心臓は動いて当たり前としていつかは必ず止まる


指先を垂れ落ちてゆく血液よ地球に還れ明日は氷雨


喉元に言葉のナイフをあてがわれ る る る しか言えないかもめ

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恐ろしい事件が起きた優しさが実は弱さの対極にいた

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