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短歌 凝視 十首

だれひとり僕を知らない街にいて「こどく」の意味を僕は知らない

輝けと命令するな僕はまだ正しい呼吸もわからないのに

夢を見て初めて気づくこともある 今日も明日も燃えるゴミの日

カラカラと軋み続ける僕の骨 どうぞ笑ってお湯を注いで

取り返しつかないことの連続で手首の傷に噛みつくみんな

愛すべき人などいない愛したい人がいただけ 口をつぐんだ

ひねくれたフリをしていたはずなのに憧れがまた背中を向ける

悲しいとまばたきが下手になる僕は君の傷から目を離せない

終点があるのだどんな列車にも命にもこの痛みにさえも

幻が優しい日には目を閉じて二人そろって壊れてもいい

#短歌 #note短歌部

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