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短歌 都会01 十首

この街に魔法の似合う場所はない
だから奇跡は一つも起きない

蜃気楼 遠くで友の呼ぶ声が
うつろう街に痛みを穿つ

新宿に桃源郷を見つけたと
逆さまになり笑いだす君

秒針と心臓の音がリンクする
ここでまばたきしてはならない

紫が足りない虹がかかってる
君が盗んだ恋に似ている

スニーカーの紐を結び直しても
誰も褒めてはくれない夜更け

人殺しも聖者もこの人混みに
区別できないことに気づいて

眠らない街に祈りを捧げても
恍惚に一歩近づくだけだ

わかります(わからないけど)わかります
コンビニよりも便利な言葉

私達なんだかんだで生きている
ビルの群れすら青空の下

#note短歌部 #文縁の友 #チャレンジ中

よくぞここまで辿りついてくれた。嬉しいです。