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短歌 贈り物 十首

思い出が美しいなんて決めないで 今から汚すつもりでいるの

最近の流行をよく知らなくて「今どき?」なんて言われ嬉しい

街路樹にコートを掛けてあげたいと言ったあなたにくるまれたいよ

初めての夜がはらりと遠ざかる 幸せ色に滲みを広げ

約束は破るためだけにあるとして小指が震えるわけを教えて

情熱を求め上向く唇が完膚なきまでのワガママこぼす

ネックレスも指輪もキスもあげたから残る言葉はあとひとつだけ

過去たちを許してあげて もう君は幸せになっていいんだ信じて

逃げ出して転んだ過日のすり傷を笑って話せる今が愛しい

銃声の幻を聞いた日々を越えゆたぽんのとなりでほほえむあなた

#短歌 #note短歌部

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