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ザクロ

何も抵抗できないでいたら
突然壊れはじめた日常
貴方は優しすぎたのね

ザクロを噛んだら貴方の味が
じんわり舌に伝ってくる

ひりひり
ひりひり
ひりひりする耳朶

もしかしなくても
認識された数だけ
世界は存在するし
偶然私のそれだけ
腐っていただけだ

人並みに生きたかったと
ありもしない物差しにて
己を傷つけた日々にさよなら

さよなら
さよならあの可愛かった日々

子どもみたいにはしゃいだら
無残に揺らぎだした常識
貴方は優しすぎたのね

ベリーに混ざってザクロの味が
青空を裏切って存在する

ばりばり
ばりばり
ばりばりいう雷鳴

(あなたは一体、何を考えているの)

(もしかしてあの嘘つきのことかな)

(私にもちょうだい、モンブラン!)

当たり前が当たり前になった
その日から私の耳朶では毎晩
オーケストラが嫌がらせをし
愛しい眠りを邪魔するのです

笑顔を見せて
なんて残酷な
ことを言うなよ
笑えるわけないでしょ

笑えるわけないでしょ
だって私の認識だけ
腐ってるだなんて
笑っちゃうよね

とすとす
とすとす
とすとす刺さるザクロの枝
私の認識へ真っ直ぐに
できることならもう一度
生きてみたいものです

さよなら
(さよなら)
さよなら、
さよなら!

#詩 #現代詩 #コラボ希望

***
友達から依頼されて、「歌詞」を書いてほしいと言われたのですが、企画が流れてしまったのでnoteに公開しました。

歌詞は詩とはまた違う良さと難しさがありますね。

改めて、詩は私の創作の原点だと感じています。

書き始めて10数年になりますが、ゴールがないというか、いい意味で限界がないというか、無限の可能性に挑んでいる気がして、それをどこか楽しんでいる自分だったりして。

これからも自分のペースで綴っていけたらと思います。

誰か曲つけてください!笑

記事をお読みくださり、ありがとうございます!もしサポートいただけましたら、今後の創作のための取材費や、美味しいコーヒータイムの資金にいたします(*‘ω‘ *)