短歌 おとな 十首
1
われさきにひかりを浴びるこどもたち それが闇だと教えぬ大人
2
他人事はなんて甘美な響きだろう何が起きてもあくびができる
3
魔法などすでに使っているじゃないその心臓はなんで動くの
4
とぼとぼと歩いてみても快活に笑ってみても死に向かってる
5
「許さない」それがなによりの愛であり人間という種族の嗜好
6
人は皆こころをひらけと言うけれどからだとつながっているから怖い
7
きっと風が吹いただけだろ君がまだ同じ音階で泣いているから
8
迷うこと間違えること笑うこと多分AIにはできないでしょう
9
かさぶたは傷を守るためにあるのに疎ましがられよく剥がされる
10
あったかいミルクの膜を破るときどうか私を思い出してね
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