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短歌 卯月 十首

1
四月馬鹿五月凡才六月に本気出すからそこで待ってろ

2
天井の蛍光灯の明滅を数えて過ぎる青春もある

3
「ピカピカの一年生」がなぜマイナーコードなのかがやっとわかった

4
友達を百人作れというのならあなたが先に手本を見せて

5
友達は作るもの友達になるわけじゃない悪あがきはやめな

6
春風が桜を迎え向こうまで連れてゆくから寂しくはない

7
曇天の桜並木を車窓から眺め「ざまあ」とぼやいた前科

8
花びらを拾う老婆のせなに吹く卯月の春風だけが優しい

9
スライムになりたかったと泣く友の心理分析に手を出した春

10
ほっぺたにはじめてできたニキビ見て我も人間だと諦める

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