短歌 希望01 十首
夜明け前 最も深い暗闇が
朝の卵を包み込んでる
さびしいの「さ」の字を「き」の字に
置き換えてSOSを君に伝える
泣きながら食んだうどんのしょっぱさが
明日も生きろと我を励ます
苦しみや悲しみはきっとカルーセル
巡り巡ってやがて消えてく
カーテンの青さに恐れをいだいても
私は明日を希望と呼ぼう
ループするような気がしたトンネルの
出口で君が手を振っていた
絶望をタテヨコナナメからみたら
また一興と笑い飛ばせた
「どうせ」とか「しょうがない」とか嘆くより
「いただきます」を一緒に言おう
お互いによく似た傷を持ち寄った
それがいつしか愛に育った
偶さかに拾った果実が熟したら
たなごころにも光が宿る
よくぞここまで辿りついてくれた。嬉しいです。