短歌 挨拶 十首
1
死にたさは生きたさですと教科書に載っていたから絶対に嘘
2
階段が天国にまで続いててああよかったなって一歩踏み出す
3
目の前を通過列車が過ぎてってあたしのこころだけ轢いてった
4
帰り道赤信号だけを選んで歩いたけれどまだ生きてるし
5
頭痛薬だけでいいですもう少し幻たちと遊んでいたい
6
物差しで値踏みをされた僕たちの放牧場所に映えるオリオン
7
手袋を失くした君は本当に失くしたものを思い出せない
8
「大好き」の魔法も解けて魔女は今鰯に化けて街を彷徨う
9
帰る場所まだあるのならお大事に 私いきます遠くのほうへ
10
さよならは明け透けだからせめてもの強がりとしておやすみなさい
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