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2022年4月17日
今日のココ日(ココルーム日記)
今日は釜ヶ崎芸術大学で週に一回まかないご飯を作ってくれる舞台俳優のケエコさんが、プライベートで釜芸に遊びに来てくれた。
ケエコさんはほとんど視力を失ってはいるが、見たいものに強力な光を当てると見える時がある。
釜芸のキッチン上に強い間接照明があって、それを直接顔に当てるとケエコさんに僕らの顔がなんとなく見えることが分かった。
まずスタッフのゲンちゃんが光の下に立つ。
「あらー、ゲンちゃんって藤子不二雄が描くマンガみたいな顔してんねんな」
本人もそう言ってる!
続いて僕。
「あー、そんな顔なんや」
それだけかい!
次に整体ブックカフェ店長のナガテル君。
「へぇー、シュッとした顔してるんやねー」
ええなぁ、ナガテル!
それからインターンのほなみちゃん。
「あー、今どきの顔してるわぁ」
今どきの若者だからな!
最後にお掃除スタッフでケエコさんのお姉さん的存在、しょうゆちゃんが「ワタシもどんな顔してるか見てもらおー」と参戦。
あ、そうか。
付き合いの長いしょうゆちゃんの顔をケエコさんは知らないんだ。
しょうゆちゃんにケエコさんはひと言。
「あらー、しょうゆさん歳とってるわぁ」
ほなみちゃんの後だからしゃーないわ!
顔というイメージを介さないケエコさんの僕らとの付き合いに、改めてコミュニケーションの面白さを教えてもらった気がした。
(書いた人:テンギョー)
![](https://assets.st-note.com/img/1651803121403-Ehmfkjzw7h.jpg?width=1200)
お昼のまかないご飯を準備していると、ひとりのオッチャンがいそいそとお店に入ってきて、袋いっぱいに詰まった一円玉と五円玉をテーブルに置いた。 「これ、カンパするわ!」 「えー、ホントにいいの?」 対応したスタッフのゲンちゃんもビックリしている。 「いつもここの前通ってて時々バザーも使てんねんで」 「そっかぁ。でもすごい量の小銭、どうしたん?」 「ずっとスーパー玉出で買いもんした時の釣り銭貯めとったんや」 オッチャンはそう言ってまたいそいそと出ていった。 大量の小銭を受け取った僕たちは「こんなこともあるんだね〜。気持ちが有り難いなぁ」と一円玉と五円玉が詰まった袋を見つめた。 しばらくするとさっきのオッチャンが戻ってきて言った。 「おーい、これもカンパするわ!」 その手には十円玉がぎっしり詰まった袋が。 一同「どっひゃー!」
(撮った人:テンギョー)
現在、ココルームはピンチに直面しています。ゲストハウスとカフェのふりをして、であいと表現の場を開いてきましたが、活動の経営基盤の宿泊業はほぼキャンセル。カフェのお客さんもぐんと減って95%の減収です。こえとことばとこころの部屋を開きつづけたい。お気持ち、サポートをお願いしています