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第2章 2-3 蚕の技、口からフィラメントを吹き出す

絹、シルク

 極細のフィラメント繊維(フィブロイン)を2本同時に吐き出し、同時に回りをセリシンという膠質のタンパク質で固めるという神業を行う蚕。まさにモスラなのです。

NHK作成の動画が素晴らしい出来です。これを見るとシルクの生成方法が分かります↓
http://www.nhk.or.jp/rika/micro/?das_id=D0005100118_00000

こうして、蚕が吐き出した極細フィラメント繊維を束ねて衣類に最適な太さにの糸にする。こうして出来た糸には下記の2種類があります。

生糸 
 蚕が吐き出すフィブロインとセリシンが一緒になった状態。張りがあり硬い。生糸のまま織物にして、セリシンの硬さ(シャリ感ともいう)いかした織物として、シルクオーガンジーがある。コットンでも違う製法で同様な張りをもたせてコットンオーガンジーと呼ばれる生地がある。シフォンと呼ばれる生地も生糸でつくる。

練糸
 セリシンを溶かして、フィブロンだけになった状態。しなやかで光沢があり、衣擦れの音が出るいわゆる絹の風合いになる糸。通常絹糸はこちら。タフタ、ファイユ、ベルベット、シャンタンなどの生地。

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