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工務店に学ぶ“四季を感じる暮らし“

四季を感じる暮らしが好きだ。
50年後の日本で「四季」という言葉が気象学的にしっくりくるかは誰にも分からない。
それでも、みんなの暮らしと心のなかには「四季」が息づいている、そんな未来のためにこの言葉をこれから半世紀、掲げたい。
“四季を感じる暮らし“

ところで、人はどんな時に四季を感じる暮らしについて考えるのか?
四季を感じる暮らし、と検索するとどんな検索結果になるのか?調べてみた。

思っても見なかったことに、けっこう工務店のページがヒットする。これが実に面白い。工務店、という響きから正直ちょっと洗練されていないという先入観をもってしまっていたが、Webサイトおしゃれでよくできている。施工事例も面白いし、経営理念や環境事業への取り組みもなかなか素敵な会社が多い。
もちろん耳ざわりのいいキャッチーな言葉はある程度は冷静にとらえる必要はあるが、「工務店っていいなぁ」と感じた。
ただ、いくつかヒットする会社のwebデザインがどこもわりと似た雰囲気なのはちょっと気になった。「四季を感じる」としか入力してないが「自然素材」というワードを、だいたい掲げている。なるほど、四季を感じる暮らしが気になる人は自然素材にも引っかかるのか。そして「四季を感じる」「暮らし」は、家を買う時に気になるワードらしい。造園会社は検索上位にはあがってこないのも、なかなかおもしろい。

まあ、大切なことを言ったり行おうとして似たり寄ったりな見た目になるのは、ちっとも批判すべきことじゃない。見た目にはよく似ているけれど、一つ一つに想いがあって、そこに四季を感じる暮らしがある。工務店的な風景はたぶんそんな風景だ。こういうアトリエ感覚というか、ホームメイド感覚というか、家を大量生産ではなく大工が手作りしていくという価値観を大切にする人たちの輪が広まっていったら日本の景色はもっと素敵な景色になっていくとおもう。ぼくたちも、そこに寄り添える造園屋でありたい。

再生材を用いたり古民家をリノベしたりするのも無論とても素敵だし、持続的な社会には欠かせない建築のあり方だ。
同時に、国産材の新材をつかって新築することもまたとても日本的な「持続的」のありかたとして忘れられない。
大切に暮らされた木はやがて土に還る。適切な建築の更新は、伊勢神宮の遷宮のように大工の手仕事の文化を継承していく。適切なペースの伐採は森をまもり林業を持続可能な産業にする。林業と建築業が手をたずさえ、工務店的な景色がひろがる。工務店から学ぶべきことはきっとまだまだたくさんある。

検索して気になった工務店をアトランダムに紹介します。
アトリエデフ:長野

株式会社大幸住宅可児工房:岐阜

株式会社小林建設
陽の栖:埼玉、群馬

株式会社 四季工房:福島

株式会社 丸清(まるせい):東京都東村山市

丸共建設株式会社:岐阜

ゆたか建設株式会社:埼玉県狭山市

いのうえ工務店:埼玉県秩父


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