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時をワープする髪色

2022年の年末、15年ぶりに髪を染めました。
理由はいくつかあって、末っ子が2歳になるので、上の子から7年続いた妊娠出産育児がようやく少し落ち着いたこと。
地域のプレミアム商品券を使うあてを探していたら、美容院があったこと。
けれど決定的なきっかけは、年末に中学校の同窓会があることだったと思います。

中学校時代の友人で個人的に会うほどの人は2~3人しかおらず、それもみんな地元を離れて暮らしているので、1年に1回会うか会わないか。
「同窓会のお知らせ、きた?」
友人に連絡してみるも、全員行けないという返事でした。

facebookでつながっていない男の子から同窓会のお知らせをもらい、覚えていてくれたことに舞い上がっていたのかもしれません。
「ひとりでも行こう。」
そう決断してから、ならば髪を染めようと思い立ちました。

中学校時代は地味だったし、まじめだったし、男の子ともほとんどしゃべらなかったし。
でも、それとは逆の女の子たちが少しうらやましくもありました。
みんな、あの頃をどんなふうに思ってたんだろう?
あのあと、どんなふうに生きていったんだろう?
いろんな人の話を聞いてみたくて、あの頃とは違う髪型で、あの頃とは違う明るさで、同窓会に参加したかったのです。

「こどもが風邪をひいて・・・」とウソを言って欠席する考えが何度も頭をよぎるほど、ひとりで同窓会へ行くのは緊張しました。
けれど、ほとんどしゃべっていなかった人たちなのに、懐かしくて、ほっとして、おしゃべりにたくさん花が咲いた時間。
わたしが思っていたのと同じように、「どういうふうに今まで過ごしてきたん?」と聞いてくれる人もいました。
時をワープしたかのようで、いまに戻るのが惜しくなってしまうくらい。
勇気を出して行って本当によかったな。
後押ししてくれた髪色にも、感謝。

あれからもうすぐ半年。
染めた髪もだんだんのびてきて、またもとの黒髪に戻りそうだなと思っていたけれど。
また年末に、髪を染めに行こうかな。
あの懐かしくてほっとする同窓会が、今年も開催されるそうです。


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