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強みは絵の具?!

大企業ゼネラリストのかけこみ寺として活動している
辻千恵子(つじ ちえこ)です。

前回、ゼネラリストはスペシャリストにもなれる、というお話をしました。環境や職位など、立ち位置に合わせて発揮するスキルを調整するというものです。

これについて、本日は絵の具で説明したいと思います(?!)。
例えば、紫、緑、ピンクの絵の具が必要だけれども
手持ちの絵の具セットにない、そんなときどうしますか?
青×赤、青×黄、白×赤を混ぜて作りますよね。

人の強みもこれと同じです。
強みの構成色を考え、環境に合わせて特定の色を濃くしてみたり、
掛け合わせていくことで、活躍の幅が広がります。


事例:私の「突破力」

私は『突破力がある』と言われます。
この「突破力」を分解してみると、ある場面では、
相手の置かれた状況や気持ちを想像し、
最適なアプローチで人の心を動かし、難局を打開すること
であると
分析しています。

前職で経営企画を担当していた際、当事者の利害関係が激しく対立したり、
人の気持ちへの向き合い方が難しいプロジェクトに携わる機会がありました。 社内外様々なステークホルダーの意見が衝突し、協議が膠着状態になるもの、モチベーションが下がり気味の方を励ましながら新しい体制を作り上げるものなど、一筋縄では「人が動いてくれない」ものばかりでした。

そんな時、相手と話をしないことには始まらないので、キーマンを見つけ、まずはどうやったらそのキーマンが耳を傾向けてくれるかを考えます。
相手の現在置かれた状況や心中はどのような状況か、
どういうタイミング・方法で誰からどのようにアプローチしたら良いか。
声がけや説明の頻度は十分か、自分が前面に出るのではなく
別の人から言ってもらうのが良いかなど、相手に合わせた対応をすることで、だんだんと相手も耳を傾けてくれるようになり、
ゆっくりと氷が溶けていき、物事が進む
という場面がありました。

このように、状況判断力に代表されるコンセプチュアルスキルが必要となる場面での「突破力」は、以下の要素から構成されます。

・相手の置かれた状況に関する情報を集める(情報収集する力)
・相手の気持ちを理解しようとする(共感する力)
・相手に合わせた言葉選びやアプローチ方法を選択する(個別対応する力)
・丁寧にコミュニケーションし、じっくりと信頼関係を構築する
 (深い関係を築く力)

これらはヒューマンスキルとしての側面もありますね。

一方、転職後に再び法務の担当者に立場が変わると、法律のプロとしての
回答を期待されるようになります。
法令違反を回避したり、正しい経営判断に資するように、専門書や判例、訴訟記録を読み込み、正しく情報提供することが期待役割となります。

ここでの突破力は「経営判断に必要な情報を集め分析し、正しく伝える力」となり、以下のように絵の具の配分が変わります。

・分野を決めて、法令やガイドライン、専門書、判例を読み込む
 (情報収集する力)
・書籍や記事の筆者、訴訟案件の登場人物になり切り、理解を深める
 (共感する力)
・「今この瞬間は法律のプロである」と自分に言い聞かせ、
     自らに期待される役割を全うする(責任感)
・即答できないものは持ち帰り、致命傷を回避する(慎重さ)

場面が異なると絵の具の分量と色味が変わります。
よく使う色があるのも面白いところですね。


立ち位置に合わせた色配合を

職位・役職が変わらずとも、職種が変わった場合やプロジェクトワークなど、自分に期待される役割が変化した時は、自分の立ち位置を見つけると、色調合の勘所が働くようになります。

メンバーを観察し、自分のベストポジションを目利きします。
「このメンバーは色々アイデアが出てきて面白いな」
「Aさんはいつも急に話を振られても対応できるな」
「このチームはブレストで拡散させることは得意だけれど、
集約させていく役回りの人がいないな。ならばそこを私がやろう」
など。


万能プレーヤーであるゼネラリストは、こういうことが無意識に出来ているのではないかと思いますし、それを明確化・言語化して意識的に使えるようになると、余人をもって替えがたい存在となり、益々自信に繋がりますね。


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