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【フエギアは】香水専門店で、なぜか人生相談に乗ってもらった話【いいぞ】

いつ行っても並んでいる、GINZA SIXの謎の一角

それが「フエギア1833」(以下「フエギア」)という、アルゼンチンの香水専門店。

わたしとフエギアの出会いは、自問自答講座・お買い物同行ツアーで「あそこのお店、めっちゃ人並んでいますね」とあきやあさみさんに話したことです。
あまりに並んでいたのと、当時はあきやさんもわたしも「並んでまで香水を購入するガチ勢」ではなかったので、ショップカードを頂戴して、他のお店を見た記憶があります。
その後約2年して、GINZA SIXの同じ店舗で、違う香水をお迎えしているあきやさんとわたし。
それは「フエギアでしか味わえない特殊お買い物体験」によるものでは、と思ったので記録しておきます。
お買い物同行ツアーnoteは、こちらから読めます💁‍♀️

遡ること、2022年12月初旬

推しの舞台のため東京に行っていたわたしは、鑑賞後の高揚感でフワフワしながらGINZA SIXに立ち寄りました。
あらかじめ行きたいと思っていたお店数店を回るも、ホリデーシーズンのため、特にジュエリーブランドは「見ていただくだけで、接客ができないのですが・・・」と言われ。
少々へこんだメンタルでフロアを見てみると、来るたびに必ず行列ができているフエギアが、大変空いていました。
1~2人のお客と、2人の店員。
これは初フエギアを決めろということだなと思い、入店しました。

接客してくれたかたが「占い師」のようだった

「いつもはどういう香水をおつけですか?」
「フローラルとか柑橘系が多いんですが・・・」
「違う系統を試してみたいですか?例えばですが、こう見られたいとか、お悩みから選ぶこともできますよ」
「あの、些細な悩みなんですが、自動ドアに認識されなくて」
「自動ドアに認識されなくて(反復)」

「その場にいるってわかってて無反応なの、機械に腹を立てるのもどうかと思いますけど、どうかと思いませんか?」
「それは・・悲しいですね」
ここから店員さんのスイッチが、カウンセラー兼占い師になります。

「自動ドア事件の他に、腹が立ったことってありますか?」

なぜか下に見られるし舐められるエピソードを話したところ、店員さんがこう仰いました。

「・・・それめっちゃむかつきますね!お客様、よくそいつ殴りませんでしたね!偉いです!!!!!じゃ、今日はそのお怒りを成仏させる香りを、一緒に探しましょう!!!!!」

圧が強い、だが大変心強い。

怒った店員さん、店内を一周し、目の前に取ってきたフラスコを6個並べる

「嫌だと思いますけど、その時のムカついた状況を脳内で思い出してから、フラスコの香りを嗅いでみてください。これは落ち着くとか好きと思った香りと、そうでもない香りを分けてください」
入店時より明らかに、目が爛々としている店員さん。
「この人は香りオタクで、フエギアオタクだ、間違いない」とわたしの中のオタクセンサーが反応しました。
6個を嗅ぎ比べてみました。
普段フローラルを嗅ぎ慣れているわたしには、強めの香りばかりです。
驚いたのは、6個連続で嗅いでも、鼻が痛くなったり鼻水が出なかったことです。
(鼻炎持ちなので、ほとんどの香水はくしゃみが止まらなくなります)

「利き酒」ならぬ「利きフエギア」、計20個ほど嗅がせていただく

途中でさすがに嗅ぎわけられなくなったのを察した店員さん(まだ目が爛々モード)が「鼻も疲れますよね☺️」とコーヒー豆が入った瓶を嗅がせてくれました。
フラスコの位置をマジシャンのように変えながら、わたしが「これは違う気がする」と避けたフラスコの代わりに違うフラスコを持ってきながら、時間にして15分程度、ひたすらクンカクンカするわたしと、店内を華麗に歩き回りフラスコを操る店員さん。
怪しい宗教ではない。

突風(スデスターダ)と皇帝(ネグス)

利きフエギアの結果、わたしはこの2つの香りを選びました。

スデスターダ(上)は「南極から北上する突風」、ネグス(下)は「皇帝」の香りと説明してくれました。
「好きだと感じる香りにブレがなかったです。癒し系の香りが一切なかったんです。最後に残したスデスターダもネグスも、グレープフルーツがベースになっていて、他の香料が違います。スデスターダはタバコ、ネグスはフランキンセンスが入っているので、若干柔らかみがあります。
スデスターダがムカつくことに対して反論をしっかりするのを助けてくれる香りで、ネグスが『雑魚が何か騒いでいるようだが?』と上から見ている皇帝のような気持ちになれる香りですね

・・・とてもわかりやすいよ!!!!!

この説明を受けてからの、更に元から気になっていた「人によって香りが全く違う」と有名な「ムスカラフェロジェイ」も試してみたいと話したところ、にっこりと微笑む店員さん。

「フェロジェイはご存知のとおり、つける方の香りを引き出すので、同じ香りになる方はほとんどいらっしゃいません。ご自分が心地よいと思う香りが引き出される、と仰るお客様が多いです。なので『自己受容にフェロジェイ、ありもしない事を言われて反論する時にはステスターダ』の組み合わせを、お客様には一番お勧めしたいです。前もってムカつくやつがいるところに行くとわかっていたら、最初から重ねづけしていいですしw お守りとしてスデスターダは持ち歩いてもいいかと思います。」

店員さんがスデスターダ推しな理由

店側としては、スデスターダとネグス、両方買わせたくないですか?でも店員さんは違いました。以下の理由からです。

「今30分ほどお話して、香りを嗅いでいただいて、お客様は相当言いたいことを我慢してこられたんだろうなと個人的には感じました。なのでまずは、これまで我慢していた正しい反論をする後押しに、スデスターダを使っていただきたいんです。ネグスはそれからでも遅くないですから。その時はまた違う香りがお好きかもしれませんし。」

更に泣ける提案をしてくれました。

「フェロジェイは100mLボトル(一番大きいもの)でもいいと思うのですが、スデスターダは『反論できるようになるまでの補助輪』なので、30mLボトルでいいです(断言)」

その後、まずは1月使ってみようと、通販で1mLサイズを購入しました

通販で購入したサンプルサイズは、スデスターダ、フェロジェイ、ムスカラアピス(フェロジェイに蜂蜜が混ざった、冬につけたい香り)の3つ。
退店時につけてもらった時〜翌日は、洋服にもスデスターダのタバコ臭が残っていて、これはなしかも・・・と思ったのですが、1月つけていたら、その日の体調とつける量によってタバコ臭が軽減される(スッキリレベルまで下がる)ことがわかりました。
1月中にはネグスのサンプルサイズを購入して、春にはあの時接客してくれた店員さんから、どちらかの30mLを購入したいです。もしかしたら『もうスデスターダは要りませんね』という状態になっているかもですし。

2023年4月追記





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