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『神聖なる世界』 序章 神の顕現

「神の顕現」


 はじめに、このマガジンの意図をご説明致します。

まず一つに、昨今のスピリチュアルブームとでもいいましょうか、非常に多くの方々が、スピリチュアリストとして活躍されるようになりました。

いわゆるヒーリングを利用し、癒しを提供するヒーラーや、霊交(霊と交わること)により人生の指針となるような霊訓に出会い、霊能者としてスピリチュアリズムの実践に従い生きる方々をスピリチュアリストと呼んでいます。

そして、スピリチュアルという言葉の定義自体は、「霊性」「魂」「精神」など様々に翻訳されています。これは私の個人的な感覚ですが、現状ではいささか混乱があるように感じています。

スピリチュアルな領域は、人生の指針や生き方そのものに直結することですので、この言葉を厳密に解釈することで、「霊性」「魂」の違い、あるいは「精神」との違いをご理解いただければなによりと思うのです。

このマガジンの第一の意図は、このような、『言葉を解釈する』ことです。

手始めに、「スピリット」「スピリチュアル」違いをお分かりでしょうか。

まずは、スピリチュアルを構成する関連要素の一つひとつを「スピリット」といい、それを取りまとめた言い方が「スピリチュアル」とお考え下さい。

「スピリット」とは、息、呼吸、魂、勇気、活気などの一般的な意味から、宗教的には、精神、精霊、心霊などの意味があります。特にスピリチュアリズムに関与する霊、霊魂、魂、心霊などを全体にとりまとめ「霊的」とすることで、「スピリチュアル」と表現しています。

このシリーズの第二の意図は、「神聖」の定義、あるいは「聖域」といわれているような道徳領域の倫理的見解、また、精霊など、現代社会に認知されている「神聖なる世界」を、西洋、東洋の思想と叡智から解釈するということです。

また、ここで申し上げる「世界」とは、実際この世に「世界観」として「神聖なる世界」が存在するのか、そして私たちの身近な所にあるとしたら、それはどのような成り立ちなのか、これらの疑問にもお答えしていこうと思います。

この中で、基本的な言葉として、スピリット、ソウル、ボディ、すなわち「霊」と「魂」と「体」に関する定義や、霊性に関連して「魂体」「幽体」「霊体」「神体」などの違い、「霊界」や「魔界」、その他、「天界」や「地獄界」などに関する解釈をご説明して参ります。

そして、第三の意図として「神聖幾何学」の、特に「シード・オブ・ライフ」新しい解釈に東洋思想を織り込み、単なるデザインではなく「ツール」として活用できるようにすることも、今回の「神聖なる世界」を読み解いていく大きな目的の一つになっています。

「神聖」イメージは、西洋では「キリスト教」を代表とした一神教的な理解が多く、特に「神聖」という言葉は、「聖域」もそうですが、「純潔」「純粋」「生粋」唯一なものというイメージが先行しがちです。

一方わが国では、八百万(やおよろず)の神々が国を造り、路傍の石にも「魂」を感じるような精神性を持っています。ですから、アジア人、特に東アジアの私たちにとって、「神聖」の印象は「ただ一つだけ」ではないのです。

これらのことは、明らかに文化的な背景の違いによって生じてくると考えられますし、それは、もともとの風土、環境、集団の気質など社会科学の分野にも関連してきます。

これらの周辺事情は、文化人類学や社会科学を専門とする学者にお任せすることにして、ここではまず、「神聖」なる「神」の定義をみていくことに致しましょう。

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