ただ子たちが幸せであれ

いま私はこの記事を勇気と気力を振り絞って書いています。
本当はなにも動けない。
やらなきゃいけないこともたくさんあるんだけど、体が動かなかった。
でも、今日、いま、思ったことをせめてここに書いておこうと思います。

さきほど一番上の子を学校においてきました。
おいてきた、という表現はそのままです。
お子と一緒に二限目始まる前には保健室に入って”登校”しました。
今日のお子は、昨日飲んだ薬の影響かすごく眠そうで、それに暑さも加わってとてもしんどそうでした。
「学校に行かずに私の仕事が始まるまで一緒に家にいる?」
聞きはしたけれど返事はNO。
学校には頑張って行きたいのがお子の気持ちなら、といつものように保健室に向かいました。

一時間ほど一緒に居てあげる予定でした。
そろそろ私も帰って仕事の準備もしなきゃなあという時間になって、お子にどうやって帰るかという話をしました。
先週までは祖母にお迎えに来てもらっていたのだけど、金曜日に頑張って歩いて帰ってきたから、今日もそうしないか?と私が提案しました。
本当は歩いて帰ってくるのは今のこの子にとって辛いのは知っていました。
しかし、祖母との関係…というより私と母の関係が悪くなっているため、これ以上、孫の面倒をお願いすることに躊躇していました。

先週、我が家のお金が底をつきそうになりました。とはいえ母子家庭や子供支援の支援金が数か月ごとに振り込まれるので、ギリギリやっていけているという感じ。
しかし銀行に4万しか入っていないと「家賃やもろもろの引き落としは大丈夫だろうか…」と心配になるもの。
実際、たぶん本当に無理になる日がくる。
それもあって母に夕方も働きたいと打診しました。
イコール、子供たちを夕方ないし夕飯時まで見ていてほしいということです。
しかし、返事はNOでした。
母曰く「私もごはんの用意もあるし、夕方は忙しくなるから無理。それに私私ももういい歳だからしんどい。こんなにも甘えさせているのにまだ必要ななの?」
というのが母の言葉でした。
それだけでも私はダメージを受けたのに続けて、子のいる前で
「この子が学校に行ってくれればその間に働けるじゃない。今がんばって行ってくれてるんだから、もう少し頑張って一限目から行けばいいじゃない」
でした。
お子が「頑張っている」のはダメなほうの「頑張り」なんです。

今日の話に戻します。
そんなこともあったからなるべく母に迷惑のかからない生き方をしなきゃいけない。
でないと本当につらくなった時にきっと助けてくれない。
いやそれは言い訳だ。
きっとこれは私の意地なのかもしれない。
しかしいつまでも母に頼っていてはいけないというのも事実。
だからお子に「今日も歩いて帰っておいで」と話をした。
お子はもちろん嫌がった。
「一人は怖い。ほかの子に待ってって言っても待ってくれなかった」
「確かに一人は怖いし、それはつらいね。でもいつまでもお祖母ちゃんに頼れないしいつかは一人で帰らなきゃいけない。中学校だって一人で自転車を漕いでいかなきゃいけない。今が初めの一歩だよ」
と励ました。
お子は、うん、と力なくうなづいてくれた。
でもその直後「帰らないで」としがみつきだした。
そう、もう私は帰らなきゃいけない。
それはできない、働かなきゃ。
そうは言って、理屈では分かっていても受け入れられないのが今のお子の状態なんだ。知っている。
知っているけど、行かなきゃいけない。
これは私はひどいことを言ったな、と今反省しているがその時はどうしようもなかった。
「お金がないとみんなバラバラに暮らさなきゃいけないよ」
お子は親と子がバラバラに暮らしている施設があることを知っている。だからこれは本当に言ってはいけないけれど、事実でもある言葉なのだ。
「いやだ」
「じゃあママは仕事しなきゃ」
「いやだ」

そんなことを言いながら保健室から出た。
出たところで地べたに座り込んで私の手を引く。
行かないで。行かないで。
パニック状態になってきているのが分かった。
でも行かなきゃ…。
ちょうどそこに補助の先生が通りかかった。
その先生がお子の手をつかんで優しくどうしたの?と声をかける。
今だ、と思った。
思って、お子の手を振りほどいて「行ってきます」と声をかけた。
そのあとは後ろから何か声が聞こえるが振り返らないようにして車に乗り込んだ。

車を発進させてから、通り際、保健室の外のお子を見た。
補助の先生に抱えられるようにして地べたで暴れているのが見えた。
ああ。
ごめんね。
誰が悪いんだろう。
どうしたらいいんだろう。
母は分かってくれない。
母にこれ以上迷惑をかけれない。
母に嫌な顔をされるのが怖い。
私が悪いんだ。
私がどうにかしなきゃ。
でもお金もない。
働ける時間も限られている。
子供のこと、仕事のこと、家族で笑って暮らしていきたいだけなのにな。

考えても答えなんて出ない。
ただこういう時にふとよぎる最悪の結果。
みんなでいなくなれば、これ以上苦しまなくて済むんだよね。
でも嫌だなぁ。
私はこの子たちが成長してどんな未来に進むか見たいなあ。

でもこれもあれもみーんな現実逃避なんだよなぁ。
ああ、現実っていったいどうすればいいものなんだろう。

幸せになりたいだけなのに。

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