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#18 私を見る視線

大学入学を機に母と共に家を出た私は、人の手を借りるようになり、祖父母の家へと舞い戻ってきた。

その話題はこの地域では直ぐに広まり、祖母とあまり近所付き合いのなかった人まで、私の話を聞きたくて、祖母が庭に出ていると集まって来るようになっていました。

祖母も自分が人気者になったかのように、私のことをペラペラと、少し大袈裟に話しているのが耳に入ってきます。

母は仕事で日中はいないので、その間は自分が介護をしていると大口で言い張る祖母。
本当のところは、祖母は何もしていません。
ただ訪問スタッフさんが来て笑顔でお出迎えするだけ。
私のことを日中支えてくれているのは訪問スタッフの方々。

なぜ我が孫をダシにして、作り話をするのか、不思議な感情と悲しみです…
実家に戻って来てから私は祖母を見る目が変わってしまったようです。

祖母との時間より、訪問スタッフさんとの時間が私の楽しみになりました。

大学の講義もコマ数が減りつつあったので、母は訪問スタッフさんの介入をもう少し増やすことを、相談員さんと相談してくれて、毎日誰かが訪問するという現在のスタイルが構築されていきました☺︎

「障がい者だから面倒が大変だ」
よく言われます。
「施設に入れないの?」
母と祖母もよく言われているそうです。

祖母は「母が入れないから…」で話は終わります。
母は「私の子だから、私が見たい。大好きだから側に置きたい。」
そんな愛を伝えてくれます♡

私もその愛に応えれる様、母にたくさんのありがとうを伝えていきます。

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