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ありきたりな言葉はいらない感情。

『パーフェクトデイズ』という映画を観ました🎞

役所広司さん演じるトイレの清掃員のドキュメンタリーのような、
ナレーションはなくセリフも少ない映画。

映画を観た後、
なんともいえないじんわりとした
初めての感情を抱きました。

映画を観て泣いたり、考えさせられたりすることは今までもあったけれど、
映画が終わった後の余韻がすごかった。
ずっと胸のうちに温かいものがずっと残る感覚は初めて。

役所広司さん演じるトイレの清掃員が
誰に恥じることもなく立派に生きる姿を見て、
日々の些細な幸せに目を向けて生きているのを見て、
なんだか全てを認めてもらっているような、
肯定してもらっているような気持ちになりました

朝起きて晴れた空を見上げて幸せを感じたり
本当にたわいもない笑い話でその日1日が幸せな気持ちになったりするのは
私もすごく似た生き方、価値観で

だからこそそのままでいいんだよ〜と
清掃員さんに言ってもらえた気持ちだったのだろうか

私はそんな風に感じたけれど、
おそらくいま生きている中で感じている感情や状況によってはぜんっぜん違う解釈をする人もいるだろうし、
ああそんな生き方もあるんだと、明日から生き方が変わる人もいるかもしれない

そんなひろ〜い見方ができる映画だと思うし、
私もきっと違うタイミングで見たら違うとらえ方をしたかもしれないなと感じます。

この映画できっと、
幸せの基準は自分で決めるものだとか
自分が一番自分のことを認めてあげようとか
いろんなことは言えると思うけど、
ありきたりな言葉でまとめてしまうと、
急にちっぽけになってしまう気がする。

私は多くを語らないような、
あいまいな中身の本や映画を解釈するのが好きですが
この作品はきっちり言語化する必要がないし
なんだかそうしてしまうのが勿体無い気がします。

でもとにかく、
「よし、明日も頑張ろう」って思わせてくれる作品だと思いました。

そして最後の役所さんの表情。
その表情につられてなんとも言えない気持ちが溢れてきました。

その表情があまりに繊細で人間らしくて、
感情をふるふると動かされました。
(そして涙目のまま帰りました)

感動とも共感とも言い切れない感情。
本当に初めてだなあこんな感覚....

これは映画館で見るべき映画だと思うので、
仕事帰りにふらっとまた観に行きたいな。

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