#箕輪飲み ⑧ オススメと押し付けの境界線。大切なのは、徹底した顧客目線。
*これは静岡での箕輪さんの講演会後に開かれた、打ち上げの飲み会の様子を書き起こしたものです。全8回の更新、今夜が最終回です。
なるみ:箕輪さんご出身は?
箕輪:俺東京。六本木だから。
一同:ええーっ!
箕輪:そう、the都会人。金持ちじゃないけどね。でも結局さ、いろんな人と仕事やってて、中途半端なところってあんまよくなくて、すげー田舎かすげー都会かなんだよね。一概にそうじゃないし、全くそうじゃない人もいるんだけど、なんか傾向としてはすごい都会のやつって意外とブレイクすんの。落合陽一も六本木出身なの。要は、物怖じしないのよ。だってそのへん芸能人とか歩いてるからね。
荒木:私、芸能人とか見たら「えっ!」ってなっちゃいます。
箕輪:田舎の人ってお洒落するし、なんか格好つけるとこあるよね。都会の人って、逆にお洒落とかよくわかんないんだよ。落合さんみたいに黒い服ばっかり着たり、俺みたいに同じ服ばっかり着たりさ。
荒木:いやそれがお洒落に見えるんですよ。
帆南:それで言ったら、静岡って中途半端な位置にあるんですよ。
箕輪:そう?でも見城徹と青木真也生み出してるじゃん(笑)
帆南:それは確かにそうですね!
箕輪さんが仰ったように、土地柄は流行への注目度にすごい影響してると思ってて。今COCOAで活動してるんですけど、そのせいかなかなか浸透しないんです。
東京で同じイベントをやったらもっと呼べるのに、静岡では呼べなかったりとか。
箕輪:そしたら思うんだけどさ、「静岡を変えたい」って想いがあるならわかんないけど、ぶっちゃけそこ頑張る必要あんのかな?って思う。
帆南:興味がない人にってことですか?
箕輪:余計なお世話感あるじゃん。要はそれ、東京で人が集まるなら、東京でやればいいんだよ。だってさ、甘いもの嫌いって言ってる人に「これ美味しいんだよ」ってすすめるのはおかしな話じゃん。それが世界平和になるならやった方がいいよ。でもそうでもないじゃん。人生観の違い。この段階においては、こんな面白い世界あるんですよっていう押し付けじゃん。
殺人鬼にさ、人を殺さない方がいいよっていうのは正義だと思うんだけど、幸せに生きてる人に対してさ、こんな意識が高い世界がありますよとかは言う必要もないわけだよ。それだったら大学生とか東京の人に言えばいいんじゃない?
帆南:東京で開催して。
箕輪:そう。でも拠点がここ(静岡)にある、っていう難しさはあるけどねえ。要はさ、顧客目線で考えると、もともと求めてないって言えば求めてないじゃん。
帆南:確かに!そうですね。
箕輪:「1回食べてみたら好きになった」っていうのも大事だし、価値あるけどね。結局大事なのは何を目指すかだよね。「静岡の人たちの意識を高めたい」っていうビジョンだったらそれが正しいんだけど、「COCOAっていうものを大きくしたい」とか、「COCOAっていうもののビジョンを広めたい」っていうなら、むしろもっと違うところ攻めた方がいいよ。
帆南:東京とか名古屋とかを。私たちには当初、静岡の学生たちをもっと盛り上げたいっていう気持ちがあったんですけど、確かに押し付けがましいですよね。
荒木:実際、そうやって盛り上げようとしてる人も県外からきた学生が多いんですよね。
箕輪:よくない?それでお茶飲んでれば(笑)まあさっきの静岡を変えたいっていう話だけど、変える必要はなくて。COCOAは静岡にこだわらずにやったらいいと思う。市場は世界中にあるわけだからさ。
荒木:静岡にとらわれる必要ないってことですよね。
帆南:それで私たちが楽しそうにやってて、興味を持って人が集まってくるのはいいですもんね。
箕輪:うん。それで、静岡の面白い人たちが集まるっていうのはいいと思うよ。この人たち変わらないなぁって思いながらやってるのって、ある意味自分都合だよね。
帆南:確かにそうですね。方向転換していきたいですね!
荒木:うん、今はまだ押し付けな気がします。
帆南:今回の講演会を開くにあたっても、私たちは箕輪さんのことが大好きで、こんな静岡に来てくれるから頑張らないと!って思ったんですけど、思ったより集客に時間がかかってしまって。
箕輪:そうだよ。箕輪なんて知らんがな!って話じゃん。それはね、本当にその通りだよ。でもさ、そこに思いがあるかどうかって大事だと思うよ。「静岡の人たちを変えたい!」っていう想いがあるならいいけど…
柚葉:目的はそれではないですね…。
箕輪:そこの文脈が、常に相手目線じゃないとダメ。「お茶が美味しいなぁ」って人たちがさ、どう思うかだよね。
帆南:常に相手目線…!
箕輪:まずはターゲットを決める。自分のターゲットとするところをしっかり見極めて、その目標は何か定めるっていう感じだよね。
俺だったら「若くてモチベーション高くて起業家になりたい人に刺さる本を作る」ってしたら、そういう人たちがどういう思考かってまず想像するじゃん。でもそれは多様化してるわけで。
こいつは夜になったら中目黒に行くとか、こいつは帰宅したら弁当食べるとか、そこまでいったら、それは意味のないマーケティングだよね。でも俺の場合は「本を買わす!」っていう目的において(マーケティングを)やる深さがあるんだよ。多様化してても、本を作るレベルだったらこれくらいの想像で、っていうのがある。
はっきりいってこういうのってさ、禅問答になるのよ。全てが考えすぎるっていうか。それはなぜかっていうと出口がないから。でも俺は「本を買ってもらう」って出口があるから、そのために次は…って考えられる。でも出口がないとあんま意味ないんだよね。
要は、我々が何をやりたいのかっていうところをまず言語化して、そのための手段として周りの点を明確にしてくってことだよね。
完
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ライター 飯島佑介
編集 齊藤帆南
お読み頂きありがとうございました!by COCOA一同
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