【ファンタジー小説】宇宙樹(6)
(これまでのあらすじ)
城塞都市アヨーディアの台地『象の舌』へと、歩を進める二人の少年がいた。
魔除けの腕輪をつけた王族のシータと、幼馴染みの軍人ラマハーン。ふたりは、アヨーディアを包囲する帝国軍の情勢を探るため、熱飛球で飛び立った。
シータとラマハーンは、飛球からの偵察でアヨーディアは三倍以上の兵力で、帝国軍に包囲されていることを見てとった。
シータは、『宇宙樹を統べるものは世界の創造主となる』という伝説にカギがある、と考えた。そのため、包囲網を脱出して宇宙樹のあ