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ついに《おこしやすSanjo》に出会った

「おいでやす」のメロディ、わたしを発掘に駆り立てた


本当はよく知ったものをテーマに書くべきとわかっているが、どうしてもすぐに書きたかった。ここは京都市中京区の三条会という歴史ある商店街だ。母の実家の近くで、幼いころからなじみの商店街だ。当時はパチンコ屋や麻雀屋があり、映画館も複数あり、八百屋や魚屋、乾物屋、荒物屋などが肩を寄せあう。庶民的で活気に満ち、往来も多かった。当時は多くの自転車が走っていた記憶がなく、子供でも歩きやすかった。遠い昔で記憶に自信がないが、小さい時の思いなので、勘違いはどうかお許しいただきたい。

長く京都を離れていた間に京都は変貌を遂げた。いい面も悪い面もあるだろうが、わからなくなったことが無数にある。迷い込んだ知らない街みたいで自分のことを「エトランゼー京都の異邦人」と捻くってみる。決していい意味でなく、子供時代から何十年も時間が飛んで、実に宙ぶらりんで奇妙な状態なのだ。

ぶらぶらと創作のことを考えながら歩く。軽やかなイントロ…「♪三条会~」と「♪おこしやす~」が耳に届いた。これは?透き通る系の声が三条会に響いていた。歩きながらだと自転車、歩行者や店の商品に目移りして集中して歌詞まで頭にはいらない。しかし全体的なイメージは60年代フォークと80年代のニューミュージック的楽曲を混ぜたようなイメージである。サビがなかなかいい。ここでもやっぱり三条会とおこしやすがツンと威張ってる。

ある人のおかげで出会った、わたしの京都発掘ストーリー

この曲の歌詞がしりたくなった。急いでネット検索やyoutubeも探したが、ヒットしない。そう思うとますます知りたくなった。そこでわたしは京都三条会商店街振興組合に連絡してみた。ともかく、このイメージソングはこの組織をPRしているのだから。電話に応対してくれたのは事務局の人で、この曲についても丁寧に教わった。事務局には資料もあると言ってくださり、午後にお訪ねした。この曲は「おいでやす Sanjo」という曲で作詞、作曲、歌はスーパーバンドという2人のデュオだと教えてくださった。心地よい軽やかなメロディ、歌詞は三条会商店街の案内になっている。

♪京都に来たら、まずここ‼ 三条会商店街へ
かわいいネコのエコバック持って
リボンスタンプ集めて みんながラッキー!
三条会 空はかまわず朝を呼び出し
動き始めた元気に笑顔で
ほっこりベンチに腰掛け 井戸端会議でもしよう
リボンで繋ぐ三条会おこしやす~!!

わたしは京都に戻り、京都を発掘することを自分に課した。今日、京都三条会商店街振興組合の事務局の方のおかげで、「おいでやす Sanjo」のことを学んだ。この商店街の歴史は明治時代に遡り、110年もの歴史があると教えていただいた。小さいころの思い出と「おいでやす」のメロディがわたしの中でブレンドされ、いい気分で家路を急ぐ。心にあの曲が何度も流れるのを感じていた。




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