国家公務員からキャリアアドバイザーに転職できたけど残業が月80時間あった話。
公務員を辞めるきっかけ
私は、丸4年勤めて公務員を辞めました。
辞めるきっかけは主に2つ。①もともと転勤族だったが、気に入った地域で定住したいと思ったため、転勤なしの会社で働きたいと思ったこと②カウンセリング系の仕事をしていたが、自ら売上を作る仕事をしてみたいと思ったことです。
とても人思いで、知性がある優しい人に恵まれた職場でしたが、「若いうちにもっと成長できる環境で働いてみたい」と思い、転職を決めました。
転職先を選ぶ上での基準
もともと、人の話を聞いて、解決に結びつけるためにどうしていくかを提案する仕事をしていたため、「人の話を聞ける」強みを活かした仕事を探しました。また、将来的に子供の幸せにつながるサービスを作りたいと思っていたため、「売上を作る経験を積みたい」と思い、会社選びを行いました。
そこで、⑴営業職であれば、人の話を聞く強みも活かせるし、「売り上げを作る」という経験も積めるから良いのではないか、⑵新規事業も作っている企業の方が、事業の作り方を横で見ることもできるから勉強になりそう、と思い、色んな企業を受けました。
営業経験がなかったため、たくさんの企業を受けてもなかなか内定がもらえず、転職活動自体大変でした。数多く受けた中で、比較的有名なベンチャー企業から内定をいただくことができ、その会社でキャリアアドバイザーになることを決めました。
入社前の不安
働くことは好きだったのですが、内定承諾した会社の「固定残業時間80時間」が気になっていました。
オファー面談時に、「大体どのくらい働かれているんですか?」とお聞きすると、「営業職の平均残業時間は38時間。この残業も、みんなが自主的に取り組んでいるので、私が拠点長だったときは、月の残業時間は20時間くらいでしたよ。そこまで長時間労働でもないので、安心してください。」と言われ、その言葉を信じて入社しました。
ベンチャー入社後の日常
就業時間は、月〜金の9時〜18時。でも、もちろん18時で終わることはなく、毎日21時半〜22時過ぎまで働きました。周りの方も同じくらいの時間まで働かれていました。
自分の仕事の処理速度が遅いわけではなかったことや、周りの人も長時間働いても元気そうにしていたので、私も最初は元気に働くことができていました。昼休憩も15分くらいしかとれず、土日も平日に終わらなかった事務作業や求職者対応をしなければならなかったため、気づけば月の残業時間が80時間ほどになっていました。
入社3ヶ月で体に異変が起こる
もともと働くことは好きで、向上心も強かった方なのですが、だんだん体がだるくなったり、何のきっかけもないのに夜に泣き出す日が出てきました。入社3ヶ月目でこの状態でした。
上司にも体の調子が悪いことは伝えたり、1on1で「体力的に厳しい。続けられる自信がない。」と話していましたが、業務量が減らされることはありませんでした。支店の中でも契約件数がダントツ多かった私は、「この契約件数を維持して、どうにか20時に帰れるようにならないか。」と業務効率化を試行錯誤しながら、毎日22時まで働き続けました。
そうこうしていると、だんだん⑴朝起きる気力がなくなる、⑵日記を書く字が汚くなる(綺麗に書こうと思っても、綺麗に書けない)、⑶休みの日に友達と遊ぶのも、体を引きずりながら行くようになる、⑷足の裏が黄色くなる、⑸髪の毛が抜け始める・バサバサになる、⑹家族と会って話をしても、ぼーっとしていてスムーズに会話ができない、⑺瞼が重すぎて目がうまく開かない、などの症状が出るようになり、遂に8月下旬に体が動かなくなりました。
体が動かなくなってから
「休ませてください。」と上司に伝えて、1週間仕事を休みました。(休んでいる間にも、仕事の連絡はひっきりになしにくるため、心置きなく休むことはできませんでした。)
1週間は、仕事以外はずっと寝たきりで、1日に1食食べられないくらいでした。毎日11時間くらい寝ていました。病院に行くことすら、体を無理やり引きずり出して、外を歩いてとてもしんどかったです。
当時の日記を見返してみると、
永遠に(会社に)行きたくない
私は会社に人生をのっとられにきたわけではない
もっとやれ、ってどういうことですか?
もう働けない、もう22時まで働けない。
どうしたら20時に帰れるようになる?
友達と遊んでも楽しめない。
と書かれていました。
自分を「リセット」する気力も無くなっていて、相当嫌だったんだろうなあと思いました。たとえ元気になって会社に戻ったとしても、また前と同じような生活が始まって自分が壊れるだけだと思って、9月に会社を辞めました。
9月、10月働かずに休み、少しずつ回復した
毎日休んで、散歩して、少しずつご飯が1食→1.5食→2食と食べられるようになりました。今まで見たことがなかったドラマを見たり、アニメを見たり、行って見たかった珈琲屋さんに行ったりして少しずつ元気になりました。
9月の最初頃は、「ひとと話す」こと自体が怖いし、しかも頭も回らなくて、思考を論理立てて説明することもできなかったけど、10月下旬になって、やっと「元の自分」と取り戻せたように思います。
仕事を選ぶ上で大切な基準
仕事内容や身につけられるスキルも大切ですが、「自分の限界労働時間」を認識しておくことが必要かなと思いました。仕事がいくら好きで、向上心があったとしても、人それぞれ「労働時間の限度」があるんだと思います。
この経験から感じたこと
「自分のことを大事にできる時間」を取れることがすごく大事だなあと思いました。仕事が好きであっても、「自分をリセットできる時間」、「自分を大事にする時間」は私にとって欠かせないんだなと気づきました。
次は、そういう時間も取れる会社に入りたいなと思います!
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