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24.02.07 『逆ソクラテス』

「無知の知」

私の座右の銘だ。
私は小学校高学年の頃、自分があまりにも無知であることに突然気が付いた。学校での学びに意味を見出し、積極的に本を読んで知識を蓄え始めたのはその時からだった。
それから数年後、高校の倫理の授業でソクラテスの「無知の知」を習った時、大きな衝撃を受けた。私は古代ギリシャの哲学者と同じ思想を持っていたのだ。この考え方は間違っていなかったと肯定された瞬間だった。その時から、私は「無知の知」が座右の銘だ。

『逆ソクラテス』は「無知の知」の逆、何でも知っているかのように振る舞う教師に対して、復讐ともいえる小さな反乱を学生たちが起こす話だ。
この教師のような人間は多くいると思う。私の父がこのタイプで、何でも分かっているかのように振る舞う。私はそれが愚かに見える。全知全能の人間など存在しない。だからこそ、無知を自覚し、学ぶことが重要なのだ。
そんな思想を持つ私からすると、この話は大変痛快であった。

何も知らないからこそ、対話し、読み、学び、考えることが楽しいのだ。
何も知らない私はここからどこまでも学ぶことで進んでいける気がする。

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