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24.02.20 『論語』

今回読んだのは『全文完全対照版 論語コンプリート』だ。
このバージョンは、白文や書き下し文も掲載している点が特徴で、とても読みやすく書かれている。論語を一通り読み、手元に置いておくなら、この本がおすすめだ。

論語なので、当然のように道徳の教科書のような"正解"ばかり書かれている。正直に言って、綺麗ごとにしか思えない。しかし、今の時代でも重要な価値観であることは間違いない。ここにある教えを守れる人間になれば、人に愛される善い人間となれることだろう。

一番好きだったのは、為政第二の33だ。
この文は、要は「無知の知」のことである。
知っていることと、知らないことが区別できて、初めて「知る」ことができるということだ。
これは私が学問を行う理由の根底にある思想である。この考えがソクラテスさん以外に、孔子さんも言っていると知って嬉しかった。

読み進めているうちに感じたのだが、孔子さんは顔回さんのことをとても大切に思っている。何度も何度も手本となる人間として彼の名を挙げている。一方で、顔回さんも孔子さんのことをとても大事に思っているのだと分かる文もある。この二人の関係がもっと知りたいと感じた。


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