先生のつくる音楽が好きで
過ぎ去ってゆく時間の尊さを、はかなさを教えてくれたのが吹奏楽、
未来に向かって進む楽しさを教えてくれたのがTABIPPO。
どっちも大切で、それは活動が終わろうが関係なくて、私の心の中にはずっとあって
ただそのバランスが色んなきっかけで傾いたりする
本当は前に進み続けたいけど、
ここ一年くらい、TABIPPOに入って人生が加速して、すごい熱量で前を見てきたから、たまには思い出に浸る時期があってもいいかな
母校の定期演奏会に行った。
有難いことに、私のパートは直接被ってない3個下の後輩までまるっと仲良く、その現役の子が呼んでくれた。
今年の春、みんなに愛されてきた顧問が異動になった。
だから、今回の定期演奏会がその先生が指揮をふる最後の演奏会だった。
同期のメンズたちが大っきい花束を用意して現れる。
みんな顧問として最後の先生を、見納めにきていた。
第二部、「展覧会の絵」
カット無し40分フルでやる先生、他にいるかな?
ブログにもあるように、先生のモットーは、とにかくチャレンジすること。攻めること。
最初から諦めてたら何も生まれない。
やろうと思えばできるんだって、どこまでも生徒の力を信じてくれる。
そんな先生がつくる40分。
これが本当に最後の母校での姿。
演奏するみんなもそれを噛み締めながら演奏してるのがひしひしと伝わってくる。
わたしは、自分が現役だった頃を思い出しながら、大切に聴いた。
そしていよいよクライマックスに差し掛かり、やっと辿り着いたのは、ナニコレ珍百景で有名なあのフレーズ。
ぴったり揃った心地よいハーモニーが、ものすごい音圧で客席に迫ってくる。
その瞬間、あぁこれが先生が信じてきたみんなの無限大の可能性であり、先生の集大成なんだって、涙がこぼれた。
曲が終わり、先生が客席を向いたときに沸き起こった、あの鳴り止まない、熱い拍手には、お客さんたち思い思いのありがとうが込められているように感じた。
誰よりも音楽を愛し、生徒を愛し、たとえ校長であっても正しくないことは正しくないと指摘し、前世はマグロと言われるほど動き回り、でもすごく適当で、呼名も間違えるし忘れ物も多い先生のことが、みんな好きだったんだなあ。
周りを見渡せばほとんど満席で、やっとコロナ前の定期演奏会が戻ってきたみたいで本当に嬉しくて、そんな会場で先生を見送ることができたのがもっと嬉しくて
先生は、ずっと根拠の無い部活動への制限から、生徒を守ってくれたから
ずっと座席の半分しかお客さんを入れられないことを悔しがっていたから
最後、大勢の観客の前で賑やかに見送ることができて、本当に良かった
たくさん素敵な景色を見せてくれてありがとう
貴重な経験をたくさんさせてくれてありがとう
今年の年末、先生が企画してくれているOBOGのための演奏旅行が香港で実施される。
ただ、先生が異動になってしまったから、楽器が借りられず、参加するには楽器を買うしか道がない。大体100万前後。
当日、先生と香港の話をしたときかけられた言葉は
「楽器買って〜!」
なんて無責任な返し!なんて適当な返し!
でもそういうところが先生らしくて、わたし、またしても先生の言いなりになりそうです
親に借金して楽器買っちゃおうかな
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