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ひとりコンテンツ会議

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映画・ドラマ・演劇・小説などについて書いたnoteをまとめたマガジンです。
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記事一覧

観る者によって色を変えるキャラクターの魅力、そして「肯定」の物語【映画『街の上で…

※このnoteは映画『街の上で』本編のネタバレを含む感想文です。 映画『街の上で』に出てくる…

遠山エイコ
3か月前
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King Gnuの新曲『カメレオン』の歌詞を考察してみたら、常田さんの懐の深さに頭を抱え…

『カメレオン』はまるで短編小説優れた歌詞は短編小説のようだと思う。King Gnuの新曲『カメレ…

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KingGnuは命の根源を鳴らすバンドだ【Redbull SecretGig オンライン配信 ライブレポー…

配信されたライブ映像の冒頭、「#0」と書かれた拡声器をひび割れたコンクリートの上から拾い上…

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推しの両A面を味わう幸せ

両A面シングルって、いつから普通になったんだろ。 めっちゃいい曲できたからリリースしよ!…

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私にとっての「生きるための抗体」は。 【KingGnuツアー『CEREMONY』ファイナル@幕張…

2020年12月6日、様々な制約のなかでリスクと闘いながら回ってきたKingGnuツアー『CEREMONY』の…

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音楽と映像の総合芸術決定版を見た【KingGnu『三文小説』】

KingGnuの新曲『三文小説』、先行配信後にMVが公開された。 とんでもない愛の物語だった。 映…

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ままならなさによって空いた穴を埋めてもらうことを、逃避とは呼びたくない。【宇佐見りん『推し、燃ゆ』】

推しという存在は、代り映えしない日常にちょっとした潤いを与えてくれる。 SNSの更新に飛びつき、情報解禁に沸き、写真や動画に癒されて、インタビューに心奪われる。「今日も生きていてくれてありがとう」とわけのわからない満たされた気持ちになり、スマホを閉じて現実へ立ち向かう。 私はわりと簡単に推しが増えるタイプなので、そのときそのときで熱を上げる対象は変わってきたのだけれど、でももう長いこと、私はそうやって生きている気がする。 いや、「ちょっとした潤い」なんて気軽なトーンで言って

KingGnuとわたしを繋いだ「エモ」の架け橋

はじめに「エモい」という言葉はなんだろう。 流行り出したのはいつからだろう。 ちょこっと…

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わからないことを面白がる、という作品の味わい方【映画『走れ、絶望に追いつかれない…

※本noteでは映画『走れ、絶望に追いつかれない速さで』について書いていますが、ほぼネタバレ…

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慈しみが連れて来る景色【映画『ロマンスドール』】

これは純愛の物話だ。 PG-12だろうがダッチワイフの話だろうが、関係ない。 誰が何と言おうと…

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儚ければ儚いほどそれは完璧な青春だ。【映画『溺れるナイフ』】

ジョージ朝倉原作、小松菜奈・菅田将暉主演の映画『溺れるナイフ』は、「神さん」が棲むと言わ…

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観劇ことはじめ

劇場でお芝居を観る習慣のない人達は、演劇についてこんな風に思っているかもしれない。 ケー…

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子育てエッセイが書けない理由をクドカンが教えてくれた件

クドカンこと宮藤官九郎さんのエッセイを読んでいたら、子育てについて書かれた回があり、思わ…

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「人類皆ウェルカム」な僕キセが私に教えてくれたこと 【ドラマ『僕らは奇跡でできている』】

「この人にまた会いたい」 観ている人(または読んでいる人)にそう思わせることができたら、その人物が出てくる物語はもう、成功だと思う。 登場人物に共感したり、敵意を感じたり、ストーリーの続きが気になったり。毎週ドラマを見続ける理由はいろいろあるけれど、私にとっては「魅力的なキャラクター」というのが、特に大事な気がしている。 高橋一生演じる、『僕らは奇跡でできている』の相河一輝。 このドラマは彼が、家族などの身近な人、職場である大学の同僚や上司に学生、通うことになった歯医者で