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ひとりコンテンツ会議

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映画・ドラマ・演劇・小説などについて書いたnoteをまとめたマガジンです。
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記事一覧

観る者によって色を変えるキャラクターの魅力、そして「肯定」の物語【映画『街の上で…

※このnoteは映画『街の上で』本編のネタバレを含む感想文です。 映画『街の上で』に出てくる…

King Gnuの新曲『カメレオン』の歌詞を考察してみたら、常田さんの懐の深さに頭を抱え…

『カメレオン』はまるで短編小説優れた歌詞は短編小説のようだと思う。King Gnuの新曲『カメレ…

KingGnuは命の根源を鳴らすバンドだ【Redbull SecretGig オンライン配信 ライブレポー…

配信されたライブ映像の冒頭、「#0」と書かれた拡声器をひび割れたコンクリートの上から拾い上…

推しの両A面を味わう幸せ

両A面シングルって、いつから普通になったんだろ。 めっちゃいい曲できたからリリースしよ!…

私にとっての「生きるための抗体」は。 【KingGnuツアー『CEREMONY』ファイナル@幕張…

2020年12月6日、様々な制約のなかでリスクと闘いながら回ってきたKingGnuツアー『CEREMONY』の…

音楽と映像の総合芸術決定版を見た【KingGnu『三文小説』】

KingGnuの新曲『三文小説』、先行配信後にMVが公開された。 とんでもない愛の物語だった。 映…

ままならなさによって空いた穴を埋めてもらうことを、逃避とは呼びたくない。【宇佐見りん『推し、燃ゆ』】

推しという存在は、代り映えしない日常にちょっとした潤いを与えてくれる。 SNSの更新に飛びつき、情報解禁に沸き、写真や動画に癒されて、インタビューに心奪われる。「今日も生きていてくれてありがとう」とわけのわからない満たされた気持ちになり、スマホを閉じて現実へ立ち向かう。 私はわりと簡単に推しが増えるタイプなので、そのときそのときで熱を上げる対象は変わってきたのだけれど、でももう長いこと、私はそうやって生きている気がする。 いや、「ちょっとした潤い」なんて気軽なトーンで言って

違和感というエンターテインメント

あなたはTempalayというバンドを知っているだろうか。 読みは「テンパレイ」。音楽サイト各所…

KingGnuとわたしを繋いだ「エモ」の架け橋

はじめに「エモい」という言葉はなんだろう。 流行り出したのはいつからだろう。 ちょこっと…

わからないことを面白がる、という作品の味わい方【映画『走れ、絶望に追いつかれない…

※本noteでは映画『走れ、絶望に追いつかれない速さで』について書いていますが、ほぼネタバレ…

慈しみが連れて来る景色【映画『ロマンスドール』】

これは純愛の物話だ。 PG-12だろうがダッチワイフの話だろうが、関係ない。 誰が何と言おうと…

儚ければ儚いほどそれは完璧な青春だ。【映画『溺れるナイフ』】

ジョージ朝倉原作、小松菜奈・菅田将暉主演の映画『溺れるナイフ』は、「神さん」が棲むと言わ…

恋についての物語が私の心を掴んで離さない

あなたはラブストーリーが好きだろうか。 ドラマでも映画でも小説でも、表現というものが始ま…

観劇ことはじめ

劇場でお芝居を観る習慣のない人達は、演劇についてこんな風に思っているかもしれない。 ケース1:とにかくよくわからない 「演劇っていつどこで何がやってて、誰が出てて、おもしろいのかどうか、チケットはどう買うのか、もう色々、よくわからない」  ケース2:初心者に世界が開かれてない気がする 「一部の好きな人たちだけの世界って感じがして敷居が高い」 「初心者は手を出しづらい」 ケース3:映画でよくね? 「映画より高いチケットを買ってほぼ無名の人の作品を観に行くリスクよ」 だい