読書日記　＃43　週末、七夕　2024.7.6

７月６日（土）
蒸し暑い。晴れなのか曇りなのか。雲が厚く天を覆うようであり、しかし光も透けるような不思議な午前。午後は大雨だとかいう。

本日はソロでお出かけ。娘は夫に任せて友人と遊ぶ。今日の遊び場所は中野。学生時代過ごした懐かしい中央線へゆく。

朝のうちに簡単なストレッチやピラティス、家事を済ませる。トイレ、洗面台の掃除、食器の片づけ、お猫様のお世話、洗濯片付け。

８時過ぎに娘を起こしてスイミングの支度をさせ、夫と娘を送り出し、家事と身支度をしてでかける。

今日はモリカゲシャツを着て夏の神社でラムネを飲む、が目的。四畳半神話大系ごっこをするんだ。ほんとうにほんとうに森見さんが大好きだから定期的にこういう活動をして遊ぶ。モリカゲシャツの白シャツはもうだいぶ古いし、私の二の腕も気になるけど、ドンと行ってやる。

中野について、プラプラ。ブロードウェイで友人への差し入れを買うなどする。おやつを控えて頑張っている友人にゼリーを購入。夏はゼリィが大変に似合う。

友人と合流して、カフェへ。中野に来たら、午前だろうと昼だろうとナカボールを飲まなくてはならぬ。中野限定ハイボール。ジョニーウォーカーベースで生姜とトウガラシが入っていてスパイシーで妙に奥行きのある、不思議がアウトになる手前のたいへんおいしいお酒である。ケーキをつまみにして、のんびり話す。私は「清少納言は日常を鮮やかに切り取っている系インスタグラマーみたいで鼻につく」という主張をした（個人の見解です）。

その後ランチへ。焼肉。軽く調べてふらっと行ったお店だったけどおいしいし、お店の方も感じがよくて当たり。ランチを注文して、肉を焼き焼き、ごはんもモリモリ食べる。ビールも飲む。友人はりんごサワーを飲んでいた。四畳半神話体系でも焼肉のシーン大好きなので私は明石さんだと思うことにする。〆に冷麺まで食べて、大変満足する。満ち足りる。

支払いの時に私の現金が足りなくて友人に借りを作る。ごめんねえ、と詫びながらのんびり歩いて郵便局へ行き、お金をおろす。新しいお札が１枚出てきて喜んだ。その１枚を友人に渡す。

その後、マルイへ。カルディにラムネを探しにいくも、ない。しかし涼みながら1階のお菓子をパトロールするのも楽しい。夏らしいゼリーやかわいらしい爽やかお菓子が並んでいて見てキャイキャイする。今度これとこれ買おう、、と脳内メモ。マルイ入口前では美濃焼の販売が開催されていた。「みのる陶器」さんというメーカーさん？らしい。手頃で可愛く、家にあったら愛着がわきそうな食器ばかりでときめく。お前たち、覚えておくぞと睨んで辞す。

ラムネを求めて歩く。スーパーへ。友人がライフが近くにあると教えてくれたので向かう。ラムネは今日の絶対アイテムだから！友人には付き合わせて悪いと思いながらライフを目指す。暑い。

ライフでもなかなか見つからず、店員さんとっ捕まえて「ラムネありますか？」と切り込み、やっと手に入れた。あった～いつものハタラムネ。

ラムネを持ってぷらぷらと歩く。これまた友人が調べてくれた小さな神社へ行く。ちいさくて、かわいらしくて、地元のみなさんに愛されているのがわかる、稲荷さん。桃色の七夕飾りに桃色の短冊、桃の飾りが稲荷を彩っていてきゅんとくる佇まい。ラムネを飲んで、短冊を書いて、お参りした。

雨が降り出す。夕暮れ、ちいさなちいさな神社の軒下で、桃色に囲まれてラムネを飲んで、湿気に汗がじっとり滲んで髪を額に張り付かせながら友人と話す時間、がなんとも不思議で可愛くて、梅雨の終わりと本格的な夏の始まりが交わる。神社の向こうはあっち側。こっちとあっちも交わる、時間が引き伸ばされたようないい時間と空間だった。

いい空間と時間をあとにして、居酒屋で一杯やる。こちらも道中みつけてふらっと入ったけど焼鳥やつまみなどがすべてちょうどよくおいしくて良心的価格で大正解だった。早めの時間は空いていて快適。またしゃべり倒す。

店から出たら大雨。もう、笑っちゃうくらいの大雨で、日傘兼用のヒヨワな折りたたみ傘なんて、尊厳ないくらいにめちゃくちゃに蹂躙されて笑えた。

濡れて笑って、電車乗って解散。楽しい土曜日だった。

行きも帰りも、電車では泉鏡花の「高野聖・眉かくしの霊」を読んでいた。独特過ぎる文体にくらくらする。主語がどれで述語がどれかわかないし、混乱させてくる。が、これが酩酊感を起こさせてくれて、意外といい。理解はできなくて読み流してるとこはあるけど、なんとなくのリズムを体感して、電車に揺れた。

地元に着いたら雨がやんでいた。駅も道路も濡れに濡れていたからさっきまではすごかったんだろうなあ。家で待つ家族にお惣菜を買って帰宅。即、風呂洗って沸かして浸かった。

私はさっき食べて来たしなーと思っていたのに家族と一緒にあれこれ食べて元気に太る。わはは！

残った家事をして暑い暑い、と言いながら寝た。