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卵の価格上昇とアニマルウェルフェア

どうもこんにちは。

先日NHKで放送されたアニマルウェルフェアの話が興味深かったので自分でも色々調べてみました。

アニマルウェルフェアとは

アニマルウェルフェアとは直訳すると「動物の福祉」となります。

一般社団法人アニマルウェルフェア畜産協会のページによると、

アニマルウェルフェア(Animal Welfare)とは、感受性を持つ生き物としての家畜に心を寄り添わせ、誕生から死を迎えるまでの間、ストレスをできる限り少なく、行動要求が満たされた、健康的な生活ができる飼育方法をめざす畜産のあり方です。

と書かれています。

簡単にいうと家畜が工場でぎちぎちになって育てられているのはかわいそうなので自然に近い形で飼育しよう。という考え方だと私は解釈しています。

ヨーロッパでは狭いケージでの養鶏は禁止され、アメリカではマクドナルドなど大手企業が「ケージフリー」飼育の卵への切り替えを宣言しています。

工場で家畜を育てるメリットとデメリット

現行システムの工場で飼育するメリットは家畜一匹あたりの面積が狭いのでたくさん飼育することができたり、家畜の運動量が少ないので餌代を節約できたりします。鶏の場合はバタリーケージと呼ばれるかごで飼育されており、糞と卵が接触しないので衛生面での問題が減少します。

デメリットは家畜たちの生活の質について考慮されていないことが挙げられます。

欧米で拡大しているアニマルウェルフェア

畜産の大規模化が進んだヨーロッパでは上記のような工場で家畜を育てる方法は効率を優先するあまり、生き物を酷使しているとして批判を集めています。

そこで登場したのがケージフリーという方法です。家畜を飼うためのケージを撤廃し十分なスペースを与えて動物らしい生き方で育てようという試みです。

ヨーロッパのスーパーでは卵にシールが貼ってあり一目でケージフリーで育てられたことがわかるようになっています。

この流れはアメリカなどにも浸透しつつあり、カリフォルニア州では住民投票の結果、ケージでの飼育と販売が来年2022年1月から一切できなくなりました。

アニマルウェルフェアの課題

アニマルウェルフェアは動物の行動欲求が満たされて健康的な飼育が可能となりますが課題もあります。

最も大きな問題はコストです。飼育するスペースが広くなるのでその分の土地代がかかります。清掃も場所が広くなった分時間がかかり人件費が嵩みます。また動物が活発に運動することにより餌の消費が増加することになりここでもコストが上昇します。

他にも鶏が決められた場所以外で卵を産むため、卵が汚れてしまい衛生面に問題が生じます。

結果としてケージフリーで生産された卵は価格が1.5倍から2倍になってしまいます。それでも養鶏場的には赤字だと言います。

ケージフリーで生産された卵を食べてみよう

世界で広がりを見せているアニマルウェルフェアですが日本ではさまざまな課題が存在し、あまり浸透していないのが現状です。

もしみなさんがこの運動に協力したいと感じたなら是非ケージフリーで生産された卵や肉を買って畜産農家の方を応援しましょう。みなさんの支援が畜産農家の方と家畜を救うかもしれません。

とはいえ今日から全ての卵や肉をケージフリーに切り替えるのは大変なので、「たまには良い卵を食べてみようかな」と思った時にケージフリーを意識するところから始めると良いかもしれません。

以上、世界に浸透しつつあるアニマルウェルフェアの考え方についてでした。

この記事は下記の記事や動画を見ながら作成しました。とても興味深い内容なのでぜひ見てみてください。


それでは、さようなら。

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