見出し画像

気づいたら推しになってた。

息子と一緒にドンブラザーズファイナルライブツアー(FLT)を観てきました。息子がはじめてリアルタイムで観ていた戦隊ものなので思い入れがある、というのは言い訳で、実は自分が相当推してるんだな、と気づいたのは、ステージにキャストが登場した瞬間だったんだから自覚が薄い。

「ドンブラザーズ」は、誰が敵なのかよくわからないストーリーで、毎回「これ子供は理解してんの?」とツッコミながら観てたけど、FLTの会場で理解しました。そもそも子供向けに作ってないな、これ。子供に合わせる気がない、というか。作ってる人たちが、「おれたちがおもしろいと思うものを作りました!」って感じ。そして、私はそういう「内輪ウケ」的なノリが大好物なんだった。クドカン脚本のドラマ『ゆとりですがなにか』(2016年)が大好きだったんだけど、それも同じ理由。役柄の中でのやりとりってわかってても、セリフ?アドリブ?って分からないような、素のままのやり取りや会話が好きなんだよね。坂元裕二脚本の『大豆田とわ子と三人の元夫』(2021年)、『カルテット』(2017年)も大好きだったなあ。どこまでが作られた世界なのか、演じる人たち自身が楽しんで(るように見えて)入り込んで(るように感じさせる)、素が役と溶け合ってる(ように見せる演技力なのだろう)、そういうところに魅力を感じます。

で、ドンブラザーズ。
気づいたら、ものすごく推してました。桃井タロウがステージに現れて、傲慢で不遜に「ハーハッハッハッハ!」と笑う姿を見てようやく、あ~大好き~と認めました。FLTの脚本は本編と同じ井上敏樹さんだそうで、脚本家とか別に詳しくないけど、FLTは井上さんでよかったな、と思いました。めちゃくちゃ内輪ウケのネタで、役柄じゃなくて中の人同士の関係性が元にストーリーが回っていくなんて、好み過ぎて本気で声出して笑いながら観てた。息子ほったらかし。こういうことを本気で堂々とやれる大人って、本当に好き。そして、素(なのか役柄に寄せてるのか、もはや真実なんてどうでもいい)のエピソードが期待を裏切らないのも推せる。既読スルーされたくらいで裁判に持ち込むなよ、ソノイ。嫉妬の鬼かよ。

子供のコンテンツと思って子供だけで楽しませるより、自分も一緒に楽しんだ方が、今の私の人生ステージ的には合ってるなと感じる。自分の時間を取ることに躍起になってもストレスになるだけだし、仕事をしている時間は、いわば自分の時間なわけで。そう考えると、仕事=好きなこと、でないと、日々が本当に息詰まるものになってしまう。なんだかドンブラ推しって話からテーマが大きくなってきてるぞ。まあ、息子のおかげでいいものを観れたってことです。子育て中に感じるお得感。

もちろん、これがベストとは思ってなくて、子供にしかおもしろさが分からないコンテンツも、大人にしか楽しめないことも、当たり前にあるけど。あくまで、今の私に合ってるな、って話。なにが?ドンブラザーズが!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?