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【co-ba Join us Journal】#番外編これからのローカルコワーキング

こんにちは!学生インターンのあづあづです♪本日はco-ba takamatsu会員紹介企画、「co-ba Join us Journal」(略してco-ba JJ!)、今回は番外編をお届けしていきたいと思います!

「co-ba Join us Journal」とは?
多様な働き方や生き方を実現するさまざまな人が集まり、【自分らしく「やりたい」を叶える場所】をコンセプトにしたco-ba takamatsuで、メンバーそれぞれがどのようなチャレンジを実践しているのか。「co-ba Join us Journal」では、この街・この場所で新たなつながりや多様な価値観に出会い、次のステップに導かれる仲間が1人でも多く増えていけば、という想いで私co-ba takamatsuのインターン生であるあづあづが、会員さんにインタビューを実施し、着飾らない表情とともにメンバーの紹介をしていきます。

(↑過去の掲載分はこちらをご覧ください!)

今回は番外編として、定期的に開催されているco-ba takamatsuアンバサダーミーティングの様子をお届けします!アンバサダーミーティングでは、co-baが現在抱えている課題を共有し、その課題に対してアンバサダーに専門的な知識や視点を交えた意見をもらいながら、co-ba takamatsuのこれからのあり方を探っていきます。

アンバサダー制度とは?

アンバサダー制度とは、地域に根差して活動する個人・法人がco-ba takamatsuと連携し、アンバサダー(その分野を代表する存在)として、アンバサダー自身が関わる地元企業や個人にco-ba takamatsuの魅力や効果的な活用方法を伝え、また、アンバサダーの専門領域を生かしたイベント開催・情報発信をco-ba内外に向けておこなうことによって、イノベーションを生む出す支援を行うためのものです。現在は4名のアンバサダーを招致しています。

フードアンバサダー:松井 佑有 さん(ぺこちゃん)

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武庫川女子大学短期大学部食生活学科卒。
栄養士、フードスペシャリスト。 短大卒業後エンタメ業界での仕事を経て、オーストラリアワーホリやバックパック担いで世界一周、ヨーロッパ暮らし、ユーラシア大陸横断など世界中を旅しながら暮らす。 2016年夏に屋号hidamareeを立ち上げ、飲食営業やフードケータリングの事業を行いながら、食卓を囲んで楽しく食べる時間を研究。

専門分野・得意領域:フードスペシャリスト、食、観光 、海外、働き方


パブリックアンバサダー:湯川 致光さん

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2012年東北大学公共政策大学院修了。2012年神奈川県庁入庁。2014年香川県庁に転職後、丸亀市の事業である丸亀市リノベーションまちづくり実行委員会の委員長として、丸亀市中心市街地のまちづくりに関わって4年目となる。2019年に高松空港株式会社に転職し、観光マーケティング、2次交通、広報に携わった後、独立。現在は、株式会社HYAKUSHOを立ち上げ、「現代版「百姓」を目指す」をコンセプトに生き方改革を実践中。

専門分野・得意領域:行政、まちづくり、官民連携、PPP/PFI、地方創生

ローカルキャリアアンバサダー:瑞田信二さん

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香川県香川郡香川町生まれ。大学卒業後、UR都市機構入構。地方都市の再開発事業を担当。2013年より、仕事の傍ら、東京と四国をつなぐ「四国若者1000人会議」の企画・運営に参画。これをきっかけとして退職・独立し、2014年に一般社団法人四国若者会議を設立。ローカルにおける多様なキャリア・働き方・生き方を伝えながら、若者に動機とつながりを生むための「場づくり」を中心とした様々な事業を実施。その他、㈱四国食べる通信や、㈱電脳交通にも参画、実家である稱讃寺の副住職(17代目)も務める。

専門分野・得意領域:場づくり、関係づくり、働き方、企画、広報/PR/ライティング

クリエイティブアンバサダー:村上モリローさん

モリローさん

株式会社人生は上々だ 代表。「クリエイティブ開国宣言」と「志主義」を掲げ、ブランディングデザインとPR基点のコミュニケーションを軸に、企業の課題から社会問題、地域資源活用や伝統工芸の再生まで、手がける領域は多岐にわたる。2013年にクリエイター集団「瀬ト内工芸ズ。」発足。「クリエイティブで瀬戸内をオモシロくする!」をスローガンに掲げ、クリエイターと企業のマッチングイベント「瀬トBマッチング。」や、学生限定のキャッチコピーコンテスト「平賀源内甲子園」などのイベントを開催。瀬戸内国際芸術祭2016、2019に参加し、女木島にて盆栽師 平尾成志氏とのコラボ作品を発表。地域のクリエイティブの価値向上のため、さまざまな分野で活動している。Lexus New Takumi Project2016にて桐下駄「ZANSHIN」を発表し、5人の「注目の匠」の一人に選出。香川短期大学 非常勤講師。RNCラジオ「CHIT CHAT RADIO」木曜日パーソナリティー。


専門分野・得意領域:クリエイティブ 、デザイン 、アート 、ブランディング 、地域や企業の課題解決 、商品開発 、イベントプロデュース、NIKE 、バスケットボール 、お祭り

コミュニティマネージャーの提案

荒木:今日皆さんにお集まりいただいたのは、4年目に向けてco-baが目指していく方向性に意見を伺いたくて。これ、「100BANCH」という東京にあるPanasonicが運営しているインキュベーション施設なんですけど、新しい事業やサービスにチャレンジする人たちが、Panasonicのリソースを活用しながら施設を使えるという仕組みです。

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このco-ba版を仕掛けていきたいな、と思っていて。このメンターにあたる部分をアンバサダーである皆さんにお願いしたいと考えています。この案はあくまでも私が思い描いているco-baの方向性の例なので、このプロジェクト案の是非だけではなく、co-baのこれからのあり方について幅広くご意見をいただければと思っています。

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湯川:なるほどなるほど。100BANCHね。僕の関心軸と絡めて意見するならば、このプロジェクトを今のco-baの利用者をメインターゲットに実施すれば、活動に関わってくれる人が足りなくなると思う。なぜなら今のco-baは利用者にとって第3の場ではなく、第1の場としての機能が強いと感じるんだよね。co-baを職場として利用しており、自分の仕事をガッツリと進めている人が多いからこそ、ここでプロジェクトを立ち上げたとしてもリソースを割きづらい人が多いと思う。だからこそ、このプロジェクトのメインターゲットは企業の人たちを対象にしてみるのはどうだろう。

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その人たちにスタートダッシュを切ってもらい、その中にエッセンスとして今のco-baに関わってくれている人たちを巻き込んでいくといいんじゃないかな?企業はco-baに第3の場所として関わることになるから、第1の場として関わる人、第3の場所として関わる人の両方がプロジェクトに存在することで持続性が生まれると思う。それに、企業の人が関わることでメンターにとっても大きな企業と関わるチャンスにもなるんじゃないかな?モリローさんはどう思いますか?

提案から見える今のco-baの課題

モリロー:あくまでも僕の感覚にはなるんですが、今のco-baは企業の人が関わりづらい場所に見えるんですよね。今co-baは、「若い人が新しいことを始める場所」にしか見えず、企業がとても入っていきにくい。 

湯川:なるほど。もし企業を巻き込んでこのプロジェクトを実行することができれば、「co-baは若い人が新しいことをする場所」という印象から「ここは企業の人も関わっていい場所」であるというイメージを発信することができるかもしれませんね。

モリロー:あと、co-baが『誰にどうみられたいのか』が僕には伝わってこない。今現在は「新しいことを起こそうとする若い人」に対しては伝わっているのかもしれないけど、イチ企業の人間である僕には伝わってこないんでよね。

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湯川:それは、co-baに「個人事業主やフリーランスが集まって各々で何かをしている場所」というイメージにも原因がある気がする。そのイメージはどうしても「閉ざされた場所」を連想させてしまうんだよね…それは荒木さんの目指しているものなんですか?

荒木:目指している、というよりかは現状そちらの方が高松に馴染みよいと感じたんですよね…。オープン当初は「スタートアップをここで育てていきます!」という場をつくっていくことを思い描いていたんですけど、私自身にもともと新規事業開発などのノウハウが備わっている訳でもなくて。だからこそ、フリーランスや個人事業主の人たちが集い、情報交換をできる場所にして、小さな仕事をいずれ大きな仕事にしていけるような成長の場として貢献できるように、その人たちにとって居心地の良い場所をつくっていこう、という想いがあって今のカタチに落ち着いています。

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湯川:なるほど、それで現在の形に落ち着いているんだね。それにしても、どうして閉じられた場所が居心地がいいと感じられがちなのだろうか?

ペコ:それは「閉じている場所」に心理的安全性を感じるからではないかな?これはco-baだけでなく高松全体でも言える話ではあるんですが、言葉を選ばずに言えば「ぬるま湯」が心地いい、みたいなところはあると思います。

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モリロー:確かに。高松は環境の良さに甘えていて、危機感が無いと感じることは僕もあります。「四国の玄関口」というだけあって大きな施策を掲げなくとも一定の人口の流出入がある。その点では確かに「ぬるま湯」かもなぁ。

荒木:う〜ん、だけれどco-ba全体の雰囲気を「80℃の熱湯」にしたいわけではくて…。ある程度居心地の良さや心理的安全性を担保した上で、「熱湯」への選択肢を提示できるような場所でありたいというか…。

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(↑難しい議論に頭を悩ませているアンバサダーの皆さん…)

湯川:これまでの3年間の成果としてco-baはサードプレイス的な立ち位置を確立したわけだけど、それを裏返せばモリローさんが言っていたように「閉じている場所」という評価にもつながってくるような気がするんだよね。だからこそ、その3年間でつくり上げてきた「サードプレイス的な要素」を土台として、その上にエッセンスで「チャレンジングなもの」として、「100BANCH」のようなプロジェクトを作っていけばいいんじゃ無いのかな?

瑞田:しかし、ある程度「チャレンジングなもの」を仕掛けていけば、必ず失敗も生まれてくる。そのフォローアップも含めてプロジェクトを進めていくのであれば、co-baに荒木さんのような人が2人いるのかもしれないね…。

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co-baの課題から見えてくる高松の課題

湯川:co-baを高松にとってより「なくてはならない場所」にしていくためには、「co-baの課題」や、co-ba takamatsuを運営している「あなぶきの課題」からプロジェクトを組み立てていくのではなくて、「高松の課題」を明確にした上で、そこにアプローチできるようなプロジェクトでなければいけないのではないかな?高松というエリアの課題から、co-baという場所がどうあるべきかを考えていくべきだと思う。

その点で言えば、僕は30~40歳くらいの「次の香川を作っていく世代」の人と出会える場所や機会が少ないことは高松の1つの課題だと感じています。仕事で出会うことはちらほらあるんですけど、やはりビジネストークになるし、そこから人間関係をフラットにしていくのは難しいんですよね…。もう少し「これから香川をどうしていくのか」などといった、大きな規模の話ができるような香川のエースと、仕事とは別の場所で出会いたい。特に、僕みたいに1人で会社をやっていると、大企業の人とお話をする機会が少ないので、大きな企業に勤めている人で、次の香川をになっていくような人との出会いが得られるようなプロジェクトなら、僕はすごく魅力を感じます。

モリロー:僕もそれにはものすごく同感です。「次世代のスターが集まって実験をしている」みたいな場所ならものすごく近づきたいし、参加したい。

湯川:あなぶきグループなら、そのような次世代のスターを各所から集めて、そういった場所を提供することもできそうな気がしますね。

……いやあ、そう考えると、こういったコワーキングスペースって、農業にすごく似てますよね。可能性ってすぐに刈り取っちゃダメで。事業連携にしろ、イノベーションにしろそんなにすぐに起きない。すぐに可能性を刈り取ろうとすると、それは焼畑農業でしかなくて。可能性を育てていく、といったような姿勢が大切なのかもしれいないですね…。

高松の課題から見る「co-baのミライ」

荒木:プロジェクトももちろんだけど、「出会い方」や「つながり方」がこれからのco-baのあり方のキーワードになる気がする…。このアンバサダー同士の出会いみたいに、ビジネスをいったん脇に置いた意見をもらえるような…。

モリロー:例えるなら「温泉」ですかね。「仕事」や「肩書」という「服装」を脱いだ者どうしで話ができるような場所。それは確かにめちゃくちゃ欲しい出会いではあるかも。仕事や事業に対してボコボコに意見を言ってもらえるような場所だったらもっとええなあ。「あそこに行ったら本音を教えてもらえるぞ」みたいな場所。そういう場所ってやはり社内にはなかなかないし。他の人にとってもすごく求められる場所ではあると思いますよ。

湯川:基本的には、競い合うよりも「一緒にやっていく場所」が地方には求められている場所なのかもしれませんね。限られた市場をお互いで奪い合うよりも、力を合わせて市場を拡大していくような動きが必要とされているのかもしれません。情報交換をしながら事業連携をしていくといったような動きも実際にでてきています。「つながり方のアップデート」がカギになってきますね。

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(↑ホワイトボードに論点を整理してくれた湯川さん)

モリロー:出会い方やつながり方に関する新概念を作る、といった部分が必要なのかもしれないですね。まだ前例のない、co-ba takamatsuでしか成し得ないような何かです。「コワーキング・スペース」ではなくて「〇〇・スペース」の〇〇にあたる新しい何かをco-ba takamatsuで探していくことが、推進力のあるプロジェクトや場づくりにつながっていくのかもしれません。新しいものじゃないと、推進力はなかなか生まれづらいから。

荒木:ありがとうございます、少し方向性が見えてきた気がします。co-baとしてチャレンジしてみたいこと、外から見たco-baのイメージ・課題、求められる価値など、改めて皆さんの意見が伺えたのは今回のミーティングで得られた大きな成果です。

全員:ありがとうございました。

編集後記

今回は番外編という形で、co-baのミライについて密着しました。ミーティング内の議論は、学生である私にはすごくスケールが大きくて必死にメモをとることで精一杯でした。けれど、その内容を咀嚼しようとすることで、ミーティングに同席するまでは見えていなかったco-baの姿やバリュー、これからの課題を再発見することができました。私の業務はあと少しで終わりを迎えますが、私がインターンでの活動を通じて感じた課題や、うまくいったこと、うまくいかなかったことなども含めてこれからのインターンにバトンをつなぐことで、議論の中に出てきていたようなco-baのミライに貢献していきたいと感じています。アンバサダーの皆さん、同席させていただきありがとうございました!






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