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ふわふわ

先日退職して無一文の身となったわけだが、時間と店舗を見つけてはシーシャのお店に入っている。
大体一回のシーシャで短くて1時間くらい時間を潰せるので、ソファに腰掛けて煙を味わいながらスマホをいじったりぼーっとできるのだ。店によっては紙タバコもOKだったり、お店の外に紙タバコ用のスペースがあってありがたい。
時間単位での精算になるからスタバでドリンク一杯買うよりは高くつくが、特にどこかに行きたいという欲がないけど家にいるのは落ち着かないというときにうってつけである。

去年の夏頃に喫煙者デビューして以来、大体週に2〜3、多くて4本くらいのペースで吸っている。
一人暮らしの時に始めたもんだからもっとひどくなるかと思ったが、令和の世ではどこ行っても喫煙者は迫害されるという事実を改めて思い知り、こりゃ生きづらいなあ…と苦笑している。今度新幹線の喫煙デッキも無くなるらしい。
仕事で赴任した土地がそこそこな田舎で、コンビニの駐車場とか駅近くに喫煙スペースがあるのが何気に嬉しかった。

父とその弟(私の叔父)は喫煙歴が長い。母方の祖父も前までは吸っていたらしいが、初孫が生まれるときにすっぱりやめたらしい。孫の存在恐るべし。
父は私の知る限り禁煙外来に数回行ったりニコチンパッチ貼ったりしたがなんの効果もなく今日に至るまで堂々とマルメンを吸っている。

金銭的なことや先のことを考えたら、まあ吸わない方がいいんだろうなあ…とは分かっている。だけど、側から見たら「利益にならない」と思うものほど、己にとっては魅力的に見えるものなのだ。

タバコ然り、酒然り。音楽やゲームだってその枠に入る。
このご時世に溢れているエンタメは大体そういうもんだ。

シーシャは紙タバコとは違い、深く吸って吐くのがデフォルトらしい。
それ故なのか、吸い始めてからしばらく経つと頭が考えることをやめ、ふわふわとした感覚になる。
最初吸ったときは慣れてないからかと思っていたが、実際はニコチンが体の中を循環して起きる作用である。
これがたまらん。再就職だの金銭だの考えなきゃいけないことを放り出して頭がぱあになる感覚クセになるのだ。

暇さえあれば浪費に使ってしまう私にとっては、割のいい趣味を見つけたかもしれない。

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