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【スタッフのつぶやき】加速するランニングシューズ業界

こんにちは! 
co-ba Hiroshima学生スタッフの中川遥翔(はると)です🍞

 先週、大学の後期試験を終え大学2年生が終了しました。私の大学では、2年生から専門科目の履修が始まり1年生よりさらに濃い学習をすることができました。3年生からは応用的な実験も始まるので楽しみです😊
 さて、今回は「加速するランニングシューズ業界」と題してランニング業界の競争や市場をまとめてみました!ぜひ最後まで、お付き合いください。


シューズ業界が動き出した2017年以降何があった?

 具体的にランニングシューズの動向を見ていく前に、大きな変化があったここ数年の動きを振り返っていきます。具体的にどんな動きがあったのでしょうか?簡単に年表にまとめてみました!

【2017年】
 オフィスワーカーの健康志向の上昇により、日本のみならず様々な新興国    
 でジムやスポーツインフラの開発が活発になる。
 → フィットネスクラブの会員数の増加に伴し、
   運動シューズを着用時間が増加する。
   ナイキが『厚底シューズ』を本格的に開発をスタートする。
 →世界のランニングのターニングポイントに。
【2019年】
東京五輪2020マラソン代表の予選会(第1回マラソングランドチャンピオンシップ)で、ナイキの厚底シューズが大きな話題となる。
【2020年】
新型コロナウイルス感染症の影響で、ビジネスシューズやヒールといった靴よりも歩きやすく気軽に履ける運動シューズの需要が高まる。

 このようにシューズ業界は、生活変化で得た需要と革新的なシューズの誕生で業界が大きく成長しました。

注目され続ける厚底シューズ

厚底シューズの登場

 先日開催された都道府県駅伝(ひろしま男子駅伝)はご覧になられたでしょうか?今回、選手は5年前と比べると、選手がウサギのように跳ね上がるような走り方が、非常に印象的でした。あるランニングシューズが要因となっています。あるシューズとは、『厚底シューズ』です。
 厚底シューズにすることで、カーボンプレートや反発性のある素材を使用することができ、レースの高速化が一気に進み、陸上界のターニングポイントとなりました。あまりに記録が出ることからトラックレースの厚底制限のルールが改訂され、まさにドーピングのようなシューズが誕生しナイキはシューズメーカーのトップシェアに立ちました。

都道府県駅伝にて厚底シューズを使う選手

デメリットも多い

 一方で、厚底ブームとは対照的に厚底を嫌う選手もおり、このシューズは扱い方によっては怪我の確率が大幅に上昇してしまいます。厚底シューズには、カーボンプレートという金属が入っており、これによって、大きな反発を得られます。カーボンプレートを使い効率よく走るには、つま先を軸に走ることが当時推奨されていましたが、つま先を軸にすることで足首が不安定になること、それを支える筋肉不足によって疲労骨折をする可能性が高まることが怪我の原因に繋がっていました。
 実際に私も厚底シューズの対応不足で疲労骨折を経験しました。さらに、厚底シューズは寿命が短く、高価で入手しづらいことから練習で厚底シューズに慣れることができないこともありました。

シェアを獲得するには?

 ナイキの勢いを止めるべく、他社も薄底から厚底に完全にシフトしていきました。しかし、他社はナイキに追随するにとどまり、ナイキからシェアを奪うことはできませんでした。
 そこで、各社が取り組んだことが独自の選手育成です。アシックスは2021年からマラソン王国ケニアに「ASICS CHOJO CAMP」を設立し、選手の育成とシューズの開発を目的に活動しています。

マラソン王国ケニアでの選手育成(引用:asics)

 また、実際に選手にシューズを着用しテストすることによって、新しいプロダクトの開発をすることができます。その結果、先月の大阪国際女子マラソンでは、アシックスのシューズを着用した前田穂南選手が19年ぶりに女子マラソン記録を更新しました。前田選手は厚底シューズに抵抗がありましたが、2020年の東京五輪に出場した際に薄底シューズでは世界の選手と戦うことが難しいことを実感されたとのこと。前田選手はアシックスと二人三脚で、厚底シューズを自分の体にアジャストさせたことにより、日本女子マラソン界の止まっていた時計が再び動きはじめました。

シューズ界のapple登場

 このようにランニング業界は厚底シューズの誕生から大きな進化・競争が始まりました。そして、走り方別のモデル展開をはじめランニングシューズの選択肢も増えています。
 近年「シューズ界のapple」と話題のスイス発の「On」というメーカーがあります。このブランドはランニングシューズを作ったことのない3人のスイス人が立ち上げたブランドで、素人だったからこそ既成概念にとらわれず白紙の状態から始めたことが強みだったそうです。そして、マーケティングを無視し、素晴らしいシューズを作ることだけに重点をおいたことが、昨今のランニング業界にマッチし、ヒットしています。

終わりに

 ランニングの市場規模は、2兆8000億円と他のスポーツ競技と比較して、最大の市場規模です。最近では、2万円超えのシューズも普通になってきました。日進月歩で進化しているランニングシューズ業界と陸上競技の記録の向上に期待しています!みなさんも駅伝大会やシューズ売り場にてランニングシューズに注目してみてください!

 最後までお付き合いいただきありがとうございました。3月2日土曜日に私が企画したランニングイベントを開催します!日頃運動をしていない方でも参加しやすいプログラムになっています。新たに完成したサッカースタジアムや広島城を眺めながら一緒に走りましょう🏃是非ご参加ください!

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【参考】
日系スポーツメーカーが挑むグローバル展開https://core.ac.uk/download/pdf/286958885.pdf


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