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「会社員こそ複業をして別の世界で出会いを探すべき」。コロナ禍のリモートワークでたどり着いた、オフィスという「場」の新しい価値

働き手が自らのイニシアチブで、自由に働き方を選び・つくる「働き方解放区」というコンセプトを提唱し、これまでにない働き方の可能性を追求してきたシェアードワークプレイス「co-ba ebisu」。4月から、その可能性をさらに広げようと、co-ba ebisuを拠点にしながら、各地のシェアスペースやワークプレイスの利用が可能となる新プラン「ワタリドリ」を本格運用します。

「ワタリドリ」を利用するのは、“渡り鳥”のように全国各地を飛び回り、組織の壁を超えた「働き方解放」を行うプレーヤーたち。独自の手法で「働き方解放」を行ってきた先駆者たちに、co-ba ebisuの新プラン「ワタリドリ」のトライアルに参加してもらい、次の時代の「働き方解放」について語ってもらいました。

今回は、大手IT企業に勤める藤原裕樹さん(36)へのインタビューです。

藤原さんは、大阪のセールスプロモーション会社と名古屋の広告代理店で計8年働いた後、2015年に東京の大手IT企業に転職し、現在、新商品の企画、導入設計などを行っています。2度の転職でキャリアを積み重ね、専門性を身につけてきた藤原さん。次に挑戦するのは、本業に加えた「複業」という生き方です。コロナ禍で見えた「一つの組織に縛られない」新しい働き方の未来とは?

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コロナ禍でオフィス出勤は2回だけ。「自分にとって『働く』とは何か」と疑問に

昨年4月、政府は新型コロナウイルス感染対策の「緊急事態宣言」を発出しました。それを受け、藤原さんが勤める大手IT企業でもリモートワークが始まりました。

宣言発出以前から必要に応じてリモートワークをしていましたが、1年という長期に渡って、業務が全面的にオンラインに移行したのは初めてでした。この間、藤原さんは「朝から晩までパソコンに張り付いてミーティング」する機会が増え、オフィスに出勤したのは「昨年は2回だけ」という状態になりました。

今まで新しい人との出会いや挑戦を仕事の生きがいにしてきました。人間関係が固定化され、対面しない仕事を進める中で、藤原さんは、ふと疑問を抱きました。それは「自分にとって、『働く』というのはどういうことなのだろう」という、とても根源的な問いでした。

自宅で仕事仲間と離れて仕事に向き合う日々の中で、自分の気持ちを整理し始めた藤原さん。そして、疑問は藤原さんを複業という「働き方解放」の道へと突き動かします。

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「複業という『働き方解放』で、働き方の可動域が解放された」

藤原さんは、これまで同僚たちとチームをつくり、それぞれの持ち味を生かして1つのプロジェクトを成し遂げる会社組織の働き方を得意としてきました。

その一方で、コロナ禍で自宅で仕事を続けるうちに、隠しきれない「自我が芽生え始めた」と藤原さんは振り返ります。「チームとして働くことも魅力的なのですが、自分を『会社の一員として』ではなく、『個人として』必要としてくれる人のためにも働きたいと思いました。その手段として、複業していくつかの仕事をすることに決めました」。

リモートワークで陥りがちな、仕事をルーチン化することをせずに、自分のクリエイティビティを発揮する。ビジネスの一部をチームとして関わるのではなく、クライアントのビジネス全体に関わり、支える。これらは藤原さんが複業を行う上で大事にしていることだといいます。

複業における肩書きは、「ビジネスプロデューサー」。営業からプロモーション戦略まで総合的にサポートを行います。「相手と一対一で向き合い、ビジネスの全ての工程に関われるなんて本当に楽しいし、おもしろいです」と、藤原さんは目を輝かせて語ります。

組織の働き方に縛られて封印していた自分の仕事の可動域を、複業で解放する。これが藤原さんなりの「働き方解放」でした。

co-ba ebisuで見つけた「人との出会い」

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ただ、本業とは別に自宅で複業をするとなると、「本業と複業、それに加えて家庭との間で頭の切り替えができず、クリエイティブなアイデアも生まれにくい」と考えた藤原さん。彼のアイデアの源は「人との出会い」だといいます。人と出会って刺激を受けられる環境として選んだのが、co-ba ebisuの新プラン「ワタリドリ」でした。

「都内にあるいくつかのシェアオフィスを内覧したんですが、どこも『利用者が仕事に打ち込むために来ている』『話しかけないで』という重苦しさを感じました。だけど、co-ba ebisuには重苦しさがなかったんです。内装の洗練された感じが、そう思わせてくれたのかもしれません。最も惹かれたのは、利用者同士のコミュニティをつくっている点。これは他のシェアオフィスにはありませんでした」

co-ba ebisuには、黙々とパソコンに向かって仕事をするだけではなく、そこに集まるさまざまな人と業種や職種の垣根を超えて交流できる「コミュニティ」機能が備わっています。ワタリドリのトライアルに参加する藤原さんは、早速、保険の新しいサービスを開発中のスタートアップ企業の方と出会い、話をする中で、自分の仕事にも活かせる部分があるのではないかと感じたそうです。

藤原さんは「他者に、自分が何をやっている人なのかを話すだけでも、新しい発見や内省がありました」といいます。自分がやっている仕事内容をco-ba ebisuの会員に話すと、自分のことが客観的に整理される効果を感じたといいます。

「本業の同僚たちにも『複業などで外の世界を見ると視点も広がるよ』とお勧めしています。複業することが本業にも活き、既存の考え方からも解放されるからです」

次なる挑戦は「焙煎コーヒーの販売」、クリエイティブな出会いと発想をこの場所で

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(co-ba ebisuで開催したイベント準備中の風景)

藤原さんの複業を通した「働き方解放」は、現在進行形で続いています。ビジネスプロデューサーとは別のもう1つの顔として「焙煎コーヒーの販売」に挑もうとしています。

ビジネスプロデューサーと同様に「複業は自分のやりたいことをやっているので、仕事とはとらえていません」という藤原さん。コーヒーの焙煎も趣味からの延長といいますが、4月には、数十万円する小型の焙煎機を台湾から輸入します。知り合いではない、個人で輸入業をしている人にダイレクトメッセージを送ってお願いしたといい、藤原さんの本気度がうかがえます。

焙煎機の到着を前にした3月中旬には、co-ba ebisuの交流スペースで、厳選した豆をひいてコーヒーの提供を行いました。「コミュニティ」機能を生かした取り組みです。偶然居合わせた利用者からの評判も上々で、藤原さんは手応えを感じたようです。

藤原さんは「実は、働くシーンでのコーヒーの需要を図るためのマーケティング・リサーチも兼ねた取り組みでした」としたたか。さすが、ビジネスプロデューサーです。今後は、これまでのキャリアで培ったマーケティングとECコンサルのノウハウをもとに、働く人のためのコーヒーブランド「WORK Brew COFFEE」を立ち上げ、焙煎コーヒー豆のオンラインショップを4月中に始める予定です。藤原さんの「WORK Brew COFFEE」が全国どこでも購入できる日が楽しみです。

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最後に、これからのオフィスの在り方について藤原さんに聞きました。「オフィス、イコール『働く場所』だという限定された価値から解き放たれたと、co-ba ebisuを利用して感じています。『他者とのクリエイティブな出会いと発想を得る場』としての価値にオフィスが移行していく未来を望んでいます」

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co-ba ebisuとは
全国各地に広がる「あらゆるチャレンジを応援する」をコンセプトにしたシェアードワークプレイス。co-ba ebisuは、「働き方改革」が叫ばれる中、企業側ではなく、働き手が自らのイニシアチブで自由に働き方を選べる『働き方解放区』を目指しています。
ワタリドリ の申し込み:こちらのフォームよりお申し込みください
HP:https://co-ba.net/ebisu/
note:https://note.com/coba_ebisu


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