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「管理分析」の手がかり「長期修繕計画書・重要事項調査報告書」



昨今では、日本経済新聞、東洋経済、週刊ダイヤモンドなどの主要メディアでも「マンション管理」に関する記事が頻繁に掲載されています。

背景には、高築年マンションの増加や、首都圏における中古マンション成約数増加等に関連した、資産価値のへの注目度の高まりがあります。

しかしながら、管理をどのように見ればよいのか・・・という点は非常に大きな課題となっております。


【資産価値の構成要素】

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コンドミニアム・アセットマネジメントでは重要事項説明書と長期修繕計画のチェックをベースに管理の分析を行います。

「重要事項調査報告書」

マンション管理に関する事項や資産状況、ルールなど以下の項目(一部抜粋)が書いてあります。
滞納や貯金などのお金の情報や修繕の実施履歴なども盛り込まれているので、これを管理組合が作成している「長期修繕計画」とセットで分析すれば、マンションの現状と将来を把握することができます。

管理に係る重要事項調査報告書12

【チェック項目】

管理組合収支表、貸借対照表
マンション全体の年間収支・資産総額(管理費等余剰金・修繕積立金積立金額等)や借入金状況、滞納額などがわかります。

管理や修繕積立金などの変更予定
次の大きな工事を視野に入れて確認しましょう。なお、段階増額積立方式から均等積立方式への変更は支払額が増えます。

大規模修繕工事の実施予定
直近で完了しているのか、実施の予定があるか確認しましょう。国土交通省は12年〜15年以内での実施が推奨しています。
修繕履歴
今まで実施された工事の履歴です。長期修繕計画と合わせてチェックすると今後必要な費用が見えてきます。

管理規約(原本
管理規約の内容の一部が抜粋されます。なお、原本が最新のものに更新されてない、または更新履歴がない場合は要注意です。

使用細則等の規程
駐車場や駐輪場の使用、ペット飼育、リフォームなどのルールが制定されていないと、購入後のトラブルの原因にもなります。

駐車場・駐輪場等関連事項
お客様がご利用を希望されている場合は、空き状況や使用料などを確認しましょう。

売却住戸の管理費・修繕積立金、使用料等の関連事項
管理費、修繕積立金、各種使用料(インターネット等)と、その滞納状況・引き落とし日などがわかります。

売却住戸の専用使用権等の関連事項
対象住戸に設定されている専用使用権(部屋に付属している専用庭・共用部分トランクルーム等)とその使用料がわかります。

耐震診断(旧耐震物件が対象)
耐震診断を受け、耐震基準への適合が望ましいです。安全性評価はもちろん、使用できるローンや、税優遇が制限されます。


「長期修繕計画書」

マンション管理組合の今後の修繕工事の予定が記載されている計画書です。

通常の分譲マンションですと、国土交通省が12年から15年の間に大規模修繕工事(足場をかけて一斉に行うことに合理性がある工事)を行うことが推奨されており、その他設備(給排水管、機械式駐車場、エレベーター等)は設備の耐用年数に応じて工事を行うことを想定して計画がつくられています。


「長期修繕計画書」は、一般的には以下の資料で構成されています。
(1)「建築」・「設備」工事のその年度(期)の工事費総額のみが入っている「総括表」
(2)「建築」「設備」の工事項目毎の工事明細が入っている工事明細表
(3)資金計画(各戸の修繕積立金の増額予定等一覧等を含む)を示す「資金計画表」

あくまで「計画」ではありますが、その計画がどのようになっているか、そして現状の資金との見合いがどうなっているのかを丁寧に確認することは非常に重要です。

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