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【働く上での『コア・アイデンティティ』を見つける】特別企画ミニワークショップ

この記事は

毎月開催されるコア学研究所の講義を書き起こししたテキストとなります。

秦由佳による毎月の潜在意識講義が受けられるコア学研究所はこちら

まず…働くってどういうこと?

最初のコアクエスチョンは、「何のために働くんですか?」「働くってどういうことですか?」です。この質問に答えられる人と答えられない人は、何が違うのか?答えられる人は何を知ってて、答えられない人は何を知らないから答えられないのかイメージしてみてください。

そうすると、大きなところで「仕事ってこういうことだよね」って自分が思ってる前提が見えてきます。皆さん、思いつく限り出してみてください。「仕事ってこういうことだよね」とか、「働くってこういうことだよね」って言える人が、楽しく働けているとは限りません。「仕事っていうのはさ~、こういうことなんだよ~」と言いながら、本人は全然楽しそうじゃなかったり、幸せそうじゃなかったりってこと、ありますよね。

皆さんも、年配の方とか上司とか両親から「働くってこういうことだ」って言われたり教育を受けたりする中で、無意識のうちに「仕事ってこういうもんだ」と思い込んでる可能性があります。だから、働く意味を見つけたとしても、幸せに働けるとは限らないわけです。ここをイコールにしてしまうと、いろいろと問題が発生してしまうんですよね。

「働くってこういうことだよね」とか「仕事とは何か」って、結論が出ているのに幸せじゃない人と、逆に、仕事の意味はわからなくても、幸せに働けてる人もいますよね。この2種類の人をイメージしてもらいたいんですけど、「仕事ってこういうことだよね」ってわかっているはずなのに、どうして幸せに働けてないと思いますか?

・我慢することでお金をもらってるから楽しくはない
・自分以外の誰かのためにやってるから
・自分から出すエネルギーばかりフォーカスするので、入ってくるものが実感できないから
・頑張らないとお金は入って来ないと思ってるから
・頑張った分だけ報われるとは限らないから
・自主的ではなく働かされてるから

いろいろあると思いますが、ここからコアの原型が見えてきます。我慢がダメ、報われないのがダメ、頑張ってるからダメ、やらされてるからダメ、結果が出ないとダメ、自分のやりたいことじゃないとダメ、他人のためだからダメ…。こういった条件がある限り幸せではないと感じてるんですね。

これを反転してみるとわかりやすくなります。仕事が他人のためじゃなくて自分のためなら楽しくなるし、結果が出るんだったら楽しくなるし、報われたら楽しくなるし…って、仕事をする上での「粒」になるものを見つけていきます。全体像からは見えづらいので「粒」から見ていくって感じです。

仕事はA OR Bでは決まらない

自分の一番大切なピースはなんでしたか?頑張らない、我慢しない、指示されないって「粒」が見えましたよね。お仕事でその要素がむくむく大きくなったらどうですか?想像してみてください。

他人のためにすることが減って、自分のやりたいことが増えていくとどんな感じですか? 報われない仕事が減って、報われるとわかる仕事だけ伸びていくとしたら?頑張らないといけない仕事が減って、頑張らなくていい仕事が増えていったら?…どういう感覚の変化がありますか?まずは体感してみて欲しいんです。

ポイントは、一気に反転するんじゃなくて、少しずつ変えていくことです。もう頑張らなくていいです、我慢しなくていいですっていきなり変わるんじゃなくて、少しずつ変わってきたら、気持ちにどんな変化がありますか?

・報われるとわかれば、仕事に行く気になる
・毎日が楽しくて仕方なくなる
・自由になる感じがあるけど、それって仕事やってるのかな?ってなりそう

人によって違うと思いますが、グラフで割合を想像してみてください。80:20で我慢しなくちゃ、自分のためじゃなくて他人のためにって思ってる割合を、80:20からぐーっと50:50に変化させて、0:100とか、10:90とか、20:80になったらどう?って調整してみて欲しいんですね。

ポイントは、A or Bじゃなく、パーセンテージがすごく重要です。働く上で自分にとって気持ちのいいライン、いい塩梅を見つけるのがすごく大切です。例えばドレッシングを作る時、オリーブオイルとお酢と塩でドレッシングなのに、お酢かオリーブかどっちですか?両方混ぜちゃダメですよ、みたいに考えちゃうんですよね。我慢するかしないか、他人のためか自分のためか、報われるか報われないか。このA or Bの考え方が不幸の原因です。こんな風に決まるわけないんです。

一切頑張らなくて、我慢しなくてもいい働き方がパーフェクトって人もいるし、ちょっとくらいは我慢の要素が欲しいよねって人もいるわけ。他人のために働くのは嫌だと思ってるけど、フタを開けてみると、他人のためは40くらいがよくて、自分のためは60くらいが心地いい人もいるわけ。20他人のためで80自分のためって人もいるよね。

結局重要なものとそうでないものって、パーセンテージでみんなわかってるんですよ。我慢とか報われるとかキーワードが出てきたけど、好きではないけど必要だとわかってるわけ。わかってるけど、好きじゃないからバランス調整がきかないんだよね。

自分がどのバランス、どの比率が好きか見定められないから、人のパーセンテージを見て、あの人は80%でやってるから私もそうしようとか、それが合ってる合ってないとか、人の軸でやってしまいがちだけど、自分はどのくらいの塩梅が心地いいか考えてみてください。

10:90なのか、50:50なのか、20:80なのか、ざっくりでいいので、どのくらいかなって考えてみて欲しいんです。

実は私も、自分のためなのか他人のためなのか、他人のための商売なのか、自分のための商売を人のものにしていくのか、どっちを取るか?って苦しみます。どっちも大事なんだけど、私の場合、他人のためが30で、自分のためが70っていう比率が結構気持ちいいんですよ。

これが20:80になると、趣味でよくない?仕事の枠から外して違うものとしてやれば?って感覚になるんですよね。潜在的なパーセンテージが変わってるだけなのに、今までたくさん我慢して働いたからもう我慢したくない!って、正反対の仕事を探したくなるんですよ。

この移行って本当にしんどいんですよね。だったら、全部捨てて旅に出た方がいいよね。でも、ここでとどまるのか、それとも思いっきり変わるのか、その選択はキツイです。そうじゃなくて、気持ちのいいパーセンテージから探してみてください。それも年々変わっていくから、なんか上がってきたなとか下がってきたなとか、そこに対応できないとモチベーションが下がっちゃって楽しく思えなくなります。

パーセンテージ化してみよう!

コア学でいうところの本質と、私たちの気分は違います。仕事で嫌なことがあると一気に下がるでしょ?もう二度とやりたくないって。でも、それで一喜一憂してたら続かないし、結果も出ないし、いいことありません。なので、どのくらいのパーセンテージがちょうどいいか見てください。80報われたいけど、20どうでもいいとか、この割合がうまいこと支え合ってくれるんです。

全部が全部、思いとかビジョンのためとかになるとキツイのよ。私たちはどこかで息抜きやガス抜きしなくちゃいけないし、少しは生活のため、お金のためとか言ってる方がいいんだよね。大事なのは、その割合です。

れができた時に初めて、今の職場でいいかなとか、逆に無理だなとか、はっきりします。他人のため:自分のためが、60:40だったけど、やってるうちに70:30になっていくこともあります。やってるうちに楽しくなって、自分のためが下がって、みんなが喜んでくれたらいいなって他人のためが上がったりすることもあります。でも1人になると、また70:30になったりするんですよね。

例えば、80頑張りたくないけど、20頑張るって場合をリアルに想像して欲しいんだけど、週5勤務で4日頑張らなくて1日頑張ればいいって言われたらどう?…実は、物足りなかったりすることもあるよね。

だから、自分がネガティブだと思ってる我慢だとか、結果が出せないとか、人のことを考えたくないとか、指図されたくないとか、嫌な要素を完全に排除したら、すごくハッピーかっていうと違うんだよね。

それで転職を失敗するのよ。排除したものを探した先でまた嫌なことを探すから、根本を変えないと。考え方とか、あり方を育てていかないと、どこへ行っても誰と仕事しても変わらないんだよね。嫌なものを排除して働いても、そこで見えてくるのは嫌なものなの。そうやってずっと繰り返しちゃうの。

玉の輿を狙って結婚しても、幸せになれた人って少ないのよ。玉の輿だと思って結婚したわけじゃなくて、違う理由で結婚したらたまたま玉の輿になったって人は別だよね。これっていろんなところで共通するセオリーで、完全に嫌なもの排除して、好きなものだけ残す選択肢って不安定なんだよね。

だから、20頑張って80頑張らないとしたらどうだろう?って、しんどくない楽しいラインを見つけていくわけです。まずここが大事です。このラインを超えたらしんどい、でも、このくらいのなら楽しいって思えるラインはどこですか?これもやってるうちに変わります。

我慢ってキーワードも出てきたけど、楽しければ我慢もできるし、ラインは変化します。だけど、まずはラインを知ることが大事。どのパーセンテージのラインを超えたら本気で楽しめなくなるか。その見極めが重要です。

余談だけど、これって資産運用と似てて、例えばおうちを買う時、リノベーションとかリフォームにいくら現金が必要だから、それを見越していくら借りるか見極めずに、限度額を超えて収入の何倍も借りるとおかしくなるの。だから、ラインを見極めることが大事なポイントです。

気持ちも人間関係も一緒です。職場での人間関係で、この人嫌いだなってパーセンテージを見て欲しいの。好きか嫌いで分けるんじゃなくて、嫌いの中にもパーセンテージがあるから。どういうタイミングで嫌いなパーセンテージが大きくなるか、嫌いが大きくなるところを見極めると工夫できますよね。

パーセンテージ化するって結構大事で、40超えたら無理って決めてもいいわけです。みんなラインがないから振り回されるんだよね。一体どこまで我慢すればいいの?自分の器が小さいせいかな?優しくないんじゃないかな?とか考えて振り回されちゃうんだけど、それとこれとは別なの。誰だって好き嫌いあるから、ラインを見てみてください。

やることなすこと全部結果が出ればいい?

どのくらいのラインが心地いいですか?自分がやったことに対して、見合う分だけ返ってくればいいってことは、半々ですか?

では想像してみてください。数字とかお金とか見える部分じゃなくて、リアクションがいいとかって自分の内側の結果だよね。つまり見える結果は出てないから、それって不毛な仕事ってことだよね。なんだったんだ?今日の仕事は??みたいな。お金にもならない不毛なやつ。それが半分の50:50だとしたら?嫌じゃない?

今度はこれを0:100だと想像してみてください。どんな打ち合わせしようが、誰と会おうが、全部結果が出るの。私は疲れちゃうからダメだけど。やることなすこと結果が出過ぎたらパンクしちゃうから。

全部結果が出るとどうして疲れて気持ち良くないかっていうと、例えばですが、私の場合、サイトを立ち上げて作っては未完成のまま放置っていうドメインがたくさんあります。不毛でしかないの。私、何やってるんだろう?って思うのよ。

始めた時はできると思って始めてるんだけど、やっていくうちに終わらなかったり、気持ちがズレたりして、何の結果にもならない中途半端なサイトがサーバ上にいっぱいあります。

ある時、これって練習してるんだって気付いたの。なんでかっていうと、サイトを作ってる時って、動線とか見せ方とか、わかりやすさとかすごくいろいろ考えるわけ。私の仕事の大筋ってディレクションが多いんだよね。何かわからないものを伝えたり、伝わりにくいものを伝えたりする仕事が多いから、自分でサイトを作りながらディレクションしてたんだよね。

ウェブデザイナーとかサイトを作る人間になりたいわけじゃないの。だから、サイトを作って公開して運営することが目的じゃなくて、ディレクションの練習してたのよ。この前もホームページ作りながら自分のやってきたこととかまとめてたら、歴代の作品集の作業とか始めちゃって仕事が増えちゃったから、結局丸ごとポイ!ですよ。

他にも、アイデアだけしゃべったけど、決裁権のない人しかいなくて、決裁権があるのは上の人です、今ここにはいませんって、契約にならなかったことがあったけど、不毛だよね。さっきの2時間なんだったの?不毛だったな、ってこともあります。

これがどこに行っても何しても打てば当たるとなると、プレッシャーでしかないよね。イチローだって打率4割いってないよね。どんな一流選手でも10本のうち3本4本しかヒットが打てないのよ。5割なんて期待してないわけ。3割とか4割ですごいって言われるの。その3割に近づけるように頑張って練習してるんだよね。そこを安定的に結果出してくださいってことで年棒をもらってるわけ。

そう考えて皆さんの中でブレイクスルーしてもらいたいんだけど、なんとなく先入観で、数字が大きいとか、割合が高い方が楽しいと思ってませんか?本当にそうでしょうか?例えば、頑張る頑張らないって話だと、頑張る80:頑張らない20でもいいし、我慢する80:我慢しない20でもいいんですよ。

捉え方をリニューアルして欲しいんだけど、全力で我慢した分だけ給料アップするって考えた時、どうですか?指図されるのが70で、自分主導が30だったらどう?

なんでこんな問いかけをしてるかというと、ニュートラルにして欲しいの。みんな自分の好きな感覚が仕事中にたくさんあれば楽しくなると思ってるんだけど、本当にそう?ってシミュレーションして欲しいの。割合が正反対のバージョンも1回シミュレーションしてみるとニュートラルになるから。

やらされるのが70で自分主導が30っていうのを嫌なままにしないで、カウントしてみて。今日もめっちゃ指図されたー!何回指図された!とかカウントしてみたらどう?不毛でしかないものをカウントしていって、今日はあれとこれとあれも不毛だった!ってなった時、素直な感覚でどうですか?

我慢が大きければ大きいほど、先が楽しみになったりするかもね。今のシミュレーションで雰囲気変わるでしょう?誰がやっても変わらないような仕事をめちゃくちゃやってやったわ!ってなったらどう?帰って寝ようって人もいるよね。

感覚が変わって、やる気がなくなる人もいるし、逆に燃えてくる人もいるんですよ。これが1回ニュートラルになる感じです。そこからもう1回、どのくらいの比率でやれば仕事に対して主体的にいられるか見てみます。このくらいの比率なら、なんだかんだ言いながら自分が責任持ってやれそうとか、主体性が持てそうとかね。

全員に共通してる働きがいって、この主体性なんですよ。主体性がない人は、どんな仕事に就いても必ず嫌なポイントを見つけるから。これを当事者意識とも言います。

楽しい仕事、楽しくない仕事、嫌な上司、人間関係いろいろあるかもしれないけど、あなたが選んでそこにいるわけですよね。自分自身が選んでやってるっていう当事者意識が共通してあるんだよね。最初に「働くってどういうことですか?」って質問に、答えが出るか出ないか問いかけたけど、共通点は当事者意識です。

好きか好きじゃないかは置いといて、良い悪いは別として、自分で選んで、自分で責任を持ってやってるわけだから、土台に何を埋めるかによって変わります。土台がない状態で使命とか、働く意義とか、幸せにしたい人とか見つけても、絶対に変わりません。

当事者意識がない限り変わらないよってことが、ここまでのワークです。いろんな気付きと発見を促すワークなんです。

仕事で嫌なことなんて、実はみんなわかってます

今の感覚どうですか?最初に言ってた自分のこだわりはどうなりましたか?自分の中で重要だった我慢とか、自分のため他人のためっていうキーワードの重要度は上がりましたか?下がりましたか?やっぱりキーワードが大切だから、我慢はよくないって人もいるだろうし、どっちでもよくなった人もいるだろうと思います。

やりたいことがあって転職したけど、やりたいことが全然できなくてすごくつらいから、70自分のため、30他人のためでやってみたら、気持ちいいかっていうとわからないんだよね。計画したこととフィーリングが噛み合わないことって結構あります。頭で計画は立てるんだけど、新しいことを始めたとしたら変わるかな?ってフィーリングをチェックしてみるといいと思います。

今の仕事で何が嫌かって、みんな自分でわかってるんです。それに文句を言うのは簡単なの。じゃあ、嫌なことを取り除いて楽しくなるかっていうと、それは別なの。

嫌なところを取り除いても楽しくなるかどうかは別だから、結局嫌なものが嫌なもののまま留まっちゃうんだよね。例えば会社で嫌だったことを誰かに話すと、広がる感じありませんか?そうだよね!やっぱり嫌だよね!って、それが毎日こびりつくと、嫌だった感覚は本当は小さかったかも知れないのに、気付いたらすごく大きくなってて、これが嫌だから辞める!変えたい!って思い込んで、じゃあ新しいことしますって転職しても、変わらないんだよね。

ここを間違えずに振り返ってニュートラルにならないと、新しいことをやったとしても変わらなくて、それまで感じてきたフラストレーションは解消されません。その瞬間はいいんだけど、場所が変わるだけで結局変わらないんだよね。
さて、ここまでがウォーミングアップでした。

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