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「日本」を自分や相手の力を信じた対話が行われる国にしたい

アドベントカレンダーの紹介

コーチングスクール、The COACH ICPのアドベントカレンダー企画です。
12月1日〜25日まで、コーチ達が交代で記事を投稿します。
マガジンはこちらからどうぞ。


私がもらった問い

今回は、日ごとに「問い」が設定されています。
私がもらった問いは…


あなたが今、行きたい場所はどこですか?


問いをもらった時のインパクトは、「20年前に新婚旅行で行ったトルコにまた行きたいな」とか、「大好きな京都にまた行きたい」。具体的な場所と思い出が紐づいて出てきました。
それぞれの思い出は自分にとって大切なものだから、それを書いても良いんだけど、せっかくのアドベントの機会に、コーチのみんなとリレーで書くなら、なんらか意図を加えたい…そう思って、「『コーチとして』私が今、行きたい場所はどこだろう?」と考えて出てきたのは

「日本」を自分や相手の力を信じた対話が行われる国にしたい
その日本に行ってみたい

というのが、答えだった。
どこかに行きたいのではない、「こんな国に(みんなで)したい」という願いが湧いてきたのだ。

コーチングで知った対話の力

コーチングを学んで驚いたのが、人間を「生まれながらに欠けることがない存在」「可能性を限りなく持っている」として見る、という考え方だった。
これはスキルというより、もっと前提の「心構え」「姿勢」のようなもの、と教えてもらった。

初めて知った時、「なんじゃそりゃ」と頭に「?」が浮かんだのを覚えている。

家でも学校でも会社でも、得意なことや強みは褒めてもらえたけど、同時にダメなところ、不足しているところは「改善しましょう」と言われ続けてきた。

改善しなければ、学校は卒業できないし、会社はボーナスの査定が下がる。
ずっと自分の至らないところに向きあうシステムの中で生きてきたのだから、今から考えたら「?」になるのも当然だった。

その頃の私は、傷つきやすくて、何か1つミスをするために落ち込み、自分を責めることが多かった。失敗やミスは「私が価値ない人間である、揺るぎない証拠」のように感じられ、この証拠は絶対に変わらない、ものであると感じていた。

コーチングの心構えに従って、自分が「生まれながらに欠けることがない存在」であれば、失敗やミスすことも、ただの個性。「可能性を限りなく持っている存在」であれば、その欠点も自然と直ったり、あるいは気にならなくなるかも。

「いやいや、そんなこと無理でしょ」と思いながら、「コーチングを信じたい」そんな葛藤があった。

自分のことが信じられないと何が起きるか。
私の場合は、自分が何をやりたいのかわからなくなったり、わかっていてもそれを声に出すことができなかった。

当時は不思議だったが、今ならわかる。
「私なんて」と自分を卑下する気持ちがあると、やりたいことを認めてしまうと、出来もしないことにトライしないといけなくなる怖さが生まれる。
だから、知らず知らずのうちに絶望を先取りする私がいて、最初から諦めていたのだった。

それが変わっていったのは、自分にコーチをつけて、定期的にセッションを受けたり、仲間同士でコーチングの練習をするようになったからだ。

コーチから問われて、質問に答えることは、簡単なことではなかったけど、辛抱強く私の沈黙を待ってくれたり、本音を言うことを回避する姿勢をやんわり、時には愛を持って力づよく指摘してくれたりして、自分の気持ちを話していく経験を積むことになった。

玉ねぎの皮を1枚1枚剥がされていくような経験で、とても刺激が強いから、長い時間をかける必要があったけど、内側から現れた私は、不器用ではあるけど、弱くはなく、泥にまみれて地面を這いつくばっても生き抜くような、そんなエネルギーを持っているのを知ったのだった。

どのコーチも、私のことを「欠けることのない存在である」「可能性がある存在だ」と見てくれたおかげで、安心して話せた、というのが大きかったと思う。1人の人間をここまで変えてしまう対話の力は、本当にすごい。

政治家に、もっとコーチングや対話力を身につけて欲しい

コーチングは、10年前に比べると、少しづつ浸透してきたと感じている。

あるときなど、1週間で2回も、カフェの隣の席で、コーチングが話題になっていた。1組は20代のカップルが、もう1組は50代くらいのマダムが、「友達がコーチングを勉強していて〜」と話していた。まだまだ知らない人も大勢いると思うが、「すごい時代になったな」と感じた。

残念に思うのが、日本の政治家からコーチングや対話を学んでいる、という声を聞かないこと。政治家(国会議員)は、国を引っ張るリーダー オブ ザ リーダー。
よく「国民から声を聞き」と言うが、聞くのって話す以上に難しい。
国会の罵声が飛び交う様子は見るが、人々の話を聞き、言葉の奥にある気持ちを引き出している姿を見たい。信条が違っても、粘り強く向き合い、わかりあうことを諦めない姿勢を見たい。

少し前に、交通事故の被害者に誹謗中傷する人物を特定したら、女子中学生であった、という報道を見た。
痛ましい事だと思う。子どもたちに、お互いに思いやりを持った対話のお手本を見せる必要があると感じた出来事だった。

コーチング、コンパッション、ファシリテーション、オープンダイアローグ、システムコーチング、インタラクティブ・フォーカシングetc…
意見の違いを超えて、お互いの存在を欠けることないものとして見て、可能性を開いていく対話の科学は、現在進行形で進歩している。

リーダー オブ ザ リーダー達まで、対話の重要性、必要性を届けていきたいし、そう思っている仲間もたくさんいるのではないかと思う。
たくさんの仲間と共に頑張っていきたい。


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