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【セルフコーチングで特に大切なこと】

セルフコーチングの全体像を、特に重要な情報だけピックアップして記載していきます。この記事を読めば、自分自身をコーチングするのに必要な前提知識と具体的な方法がわかります。

■目次
1)コーチングとは
2)脳の重要な特性
3)セルフコーチングで特に重要な事


1)コーチングとは

そもそも、流派によってコーチングの定義がいろいろありますが、一般的にコーチングとは、「理想な状態(ゴール)へ導く事」を指します。
コーチという言葉の語源、馬車で有名なハンガリーのコチ村からきています。馬車が人や物を目的地へ運ぶことから次第に「コーチ」という言葉自体が、「大事な人や物を運ぶ」「目的地に運ぶ」といった意味をもつようになりました。

そして、コーチングにはざっくり分けると「行動主義心理学」と「認知科学(認知心理学)」をベースにしたコーチングがあります。

「行動主義心理学」は、脳と心の仕組みはわからない。(=ブラックボックス化)という前提の上で行動を科学する心理学。20世紀初頭に浸透。

「認知科学(認知心理学)」は、脳と心の仕組みを情報科学の観点から研究して、仕組みを理解する科学。人工知能・AIの領域とも深く関わりがある。20世紀最後の四半世紀以来、現代心理学の主流の座にある。
※上記は、Wikipediaから抜粋して記載しています。

私たちが行っているのは後者の認知科学(認知心理学)をベースとしたコーチングです。


2)脳の重要な特性

脳にはいろいろな特性がありますが、セルフーチングをする上で特に理解した方がいい特性は、

「脳は重要度の高い情報しか知覚しない。そして変化を嫌う。」

です。

「重要度の高い情報しか知覚しない。」
を解説すると、
人間の脳が知覚できる全ての情報を知覚しようとすると原子炉一基分のエネルギーを消費してしまい、餓死してしまうと言われています。なので、脳梁脳幹にあるRAS(Reticular Activating System)が重要な情報のみを知覚するフィルター機能を無意識で行っています。

例えば、「NIKEのスニーカーが欲しい!」と思うと街中でNIKEのスニーカーをよく見かけるようになったり、パーティー会場などで騒がしい場所でも、自分の名前は遠くからで敏感に聞こえたりする事(カクテルパーティー効果)などもこのRASの働きによるものです。

脳が重要だと認識する情報は、強い感情が伴う情報と自分に対するイメージと合致する情報です。自分に対するイメージと合致する情報とは、例えば自分はスポーツ選手で健康に気を遣っているという自我がある人が、その自我を保つために必要な情報(質のいい筋トレや健康的な食事方法など)です。

「脳は変化を嫌う。」を解説すると、
生物は生き残るために、リスクや恐怖を無意識で避けます。
変化(新しいこと)にリスクや恐怖はつきものですから、基本的に人間は変化を嫌います。

人間には、精神的にも物理的にもコンフォートゾーン(大きなリスクを感じず、無意識で心地よい空間)があり、コンフォートゾーンの外側の行動を無意識で嫌い、パフォーマンスが下がるようになっています。

例えば、人前で話すのが苦手な人が、大勢の人までプレゼンをする機会があったとき、緊張して声が高まり、頭が真っ白になる現象などが当てはまります。コンフォートゾーンの外側に出たので、脳が元に戻そうとしてパフォーマンスを下げてしまったのです。



再掲になりますが、
セルフコーチングをする上で重要は脳の前提知識は下記になります。

「脳は重要性の高い情報しか知覚しない。そして変化を嫌う。」



3)セルフコーチングで特に重要な事

コーチングの目的は、「理想な状態(ゴール)へ導く事」であり、
脳は「脳は重要性の高い情報しか知覚しない。そして変化を嫌う。」事を説明しました。

ここからは、上記を踏まえて具体的にどのようにセルフコーチングをしたらいいのか特に重要な情報だけピックアップして記載していきます。

セルフコーチングで、特に重要な3つの事
■ワクワクするゴールを設定する事
■ゴールの状態の臨場感を高める(≒脳にとって重要度を高める)事
■セルフトークを上手に行いコンフォートゾーンをずらしていく事

それぞれ説明していきます。

■ワクワクするゴールを設定する事

そもそもですがコーチングには、ゴール(理想な状態)が必要です。そのゴールを描く時に重要なことは、「実現可能性を無視した、抽象的で、ワクワクするものにゴールを複数のテーマで設定する事」です。脳は重要性の高い情報を知覚する仕組みを持っているので、実現する方法がわからなくても、理想の状態を設定すれば脳が無意識で情報収集して、達成の方法を集めてくれるようになります。

また、ワクワクするものである事がとても大切です。脳は強い感情を生み出す事象に対して重要度が高まる傾向があります。
そして、複数のテーマ(仕事、健康、人間関係、趣味など)を設定する事も大切です。仕事が充実しても、人間関係や家庭がズタボロであった場合、本当に幸せな状態と言えなくなってしまうケースがあります。

ゴールを描くのが難しい。。。という人はこの質問に答えてみてだくさい。

「あなたは思った事が全て叶える力があり、それは周囲の人から決して批判されることはありません。その上で、最高にワクワクするあなたの5年後はどんな状態ですか?」
どこに住んでいて、周りにはどんな人がいて、どんな仕事をしていて、収入はいくらですか?朝起きて、寝るまでどんな一日を過ごしますか??」


■ゴールの状態の臨場感を高める(≒脳にとって重要度を高める)事
ゴールを設定しても、臨場感が高くないとRASや無意識が働いてくれません。なので、ゴールの状態を鮮明にイメージし、感情を味わう事が必要です。頭でわかっていても心がついてこないと、ゴールは達成しにくいです。「ダイエットした方がいいとわかっていてもついつい食べてしまい、できない。」のような事が起ってしまいます。

臨場感(≒脳にとって重要度を高める)を高めるために、ゴールを達成している時の自分の状態を表す短い言葉がけをし、頭の中でイメージをして感情を味わいます。これをアファメーションといいます。「未来の理想のポジティブな感情が生まれる記憶を今、創るイメージ」です。

例えば、以下のような文章です。
「私は自分で事業を運営していて、年2000万円の収入がある。自分の強みを生かした私らしい事業で、社会に価値貢献ができていてとても誇らしいし、自分に自信が持てている。」

「私はどんな時も人の長所を見つける事ができ、それを上手に伝える事ができている。自分自身の長所も生かし、私の周りには、常にイキイキと生活をしている人が多く、毎日とても心穏やかで、爽快な気分を感じている。」



■セルフトークを上手に行いコンフォートゾーンをずらしていく事

セルフトークとは、自分に対する心の中の語りがけです。これをポジティブにして、自分に対するイメージもポジティブにしていく必要があります。

そして、自分に対するイメージがポジティブになってくると自分のコンフォートゾーン(物理・精神的に心地の良い領域)がにずれていきます。

例えば、
今は食事に気を使わず、運動する習慣もなく、ぽっちゃりしているが、
「ダイエットに成功して、スリムで健康的な身体で、毎日心身共に清々しい気持ちで日々を過ごす。」というゴールがある人は、

「私は健康にいい食事しか取らない。」「毎日、適度に運動をしている」というセルフトークをします。そうすると、「健康的にいい食事をとり、毎日適度に運動をしている自分」という自分のイメージが確立され、それらの行動がコンフォートゾーンになります。
逆に体に悪い食事や運動しない自分がコンフォートゾーンの外側になり、そのような行動をしていると強烈な違和感を感じるようにります。

これが、セルフトークを上手に行いコンフォートゾーンをずらした事例になります。コンフォートゾーンがゴールの方向へずれると、無意識で無理なくゴールに近づく行動ができるので、努力している実感がなくなり、無我夢中に近い状態になります。

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以上、長文になりましたが、セルフコーチングをする上で重要な事を記載してきました。最後に要約すると下記になります。

コーチングの目的は「理想な状態(ゴール)へ導く事」であり、
このコーチングは、脳と心の仕組みを研究している流派のコーチング。
脳は「脳は重要性の高い情報しか知覚しない。そして変化を嫌う」ので、
セルフコーチングで、特に重要な事は下記3つ。
 ■ワクワクするゴールを設定する事
 ■ゴールの状態の臨場感を高める(≒脳にとって重要度を高める)事
 ■セルフトークを上手に行いコンフォートゾーンをずらしていく事


[執筆]佐藤光司(Coaching4U認定コーチ)/[監修]渡邊佑(Coaching4U代表・苫米地式コーチ・TICE式コーチ)


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