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GFT 11th シーズンプランを見直してみよう(スケジュール編)

前回はシーズン中にシーズンプランをどのように見直し変えていくのかということについてキーワードに焦点を当てて考えました。今回はシーズンプランの中でもスケジュールの部分をどのように見直し変えていくのかということについて考えてみます。

スケジュールの何を見直すのか

スケジュールの中でも公式戦や学校のテストなどは大きく変動することはないと思いますが、前回述べたようにキーワードが変わればそれに応じてスケジュールも変える必要が出てきます。ここで見直す必要があるのは、チェックポイントです。チェックポイントとはあるキーワードがどれだけできるようになっているかをチェックする機会(主に公式戦や練習試合を想定しています)を指しています。チェックポイントをいつに設定するか、どうやってチェックするかということはキーワードが変わった時はもちろん、変わっていなくとも常に見直し続ける必要があると考えています。なぜならチームの成長度と残り日数を考えて微調整していくことがチーム目標の達成にとって重要だからです。

チェックポイントを増やす場合

まずはチェックポイントを増やす必要がある場合について考えます。チェックポイントを増やすのは次の2つの理由が考えられます。
①チェックしたい項目が増えたため
②チェックしたい回数が増えたため

この2つのケースについて例を挙げて考察していきたいと思います。
なおここでは大学チームを例として考えます。

①チェックしたい項目が増える場合

春のシーズンで思っていたよりもゾーンオフェンスができなかったので、ゾーンオフェンスをチェックする練習試合を増やしたいという場合について考えてみます。この時考えなくてはならないのはチェックする項目が多くなりすぎていないかということです。自分たちが大切にしていることに割く時間を減らしてまで新たにチェックすべきかどうか判断することが必要です。
この例でいえば春のシーズンで1-3-1ゾーンディフェンスをされて格下の相手に負けてしまったので、ゾーンオフェンスをしっかりと練習してそのチームと練習試合をしておこうと考えたとします。
その発想自体は間違っていないと思いますが、秋のリーグ戦でゾーンディフェンスを敷いてくる可能性の高いチームはいくつあるでしょうか?そのうち何チームが1-3-1を敷くでしょうか?そのようなチームが少なければ練習試合をする必要は低いと考えられます。もちろん一度負けたチームに勝つことはチームに自信をもたらす可能性は高いと思いますが、それが本当に必要なことかどうかは見極める必要があると思います。

②チェックしたい回数が増える場合

春のシーズンでチームオフェンスが上手く機能しなかったので、予定していたよりもボールマンプレッシャーの激しくないチームとの対戦を追加したいという場合について考えてみます。私はこのようなスモールステップを追加で設定することはとても効果的だと考えています。ただし考えなくてはならないことは増やした分何かを減らさないといけないということです。
つまりチームオフェンスの向上に時間を割く分本来はリーグ戦前に確認する予定だったゾーンオフェンスのための練習試合を外すといったように、したいことのうち何かを減らさないといけないということです。そうしない場合には練習試合の数が当初の予定より増え、選手の肉体的・精神的負担が大きくなってしまいます。選手の心身の状態とやりたいことのバランスをとっていくことがコーチには求められると思います。

チェックポイントを減らす場合

次にチェックポイントを減らす必要がある場合について考えます。チェックポイントを減らすのは次の3つの理由が考えられます。
①その項目をチェックする必要がなくなったため
②選手の体力的・精神的負担を減らすため
③1つのテーマに対して練習できる期間を増やすため

この3つのケースについてそれぞれ考察していきたいと思います。

①その項目をチェックする必要がなくなる場合

チームが順調に成長していたり新入生の加入によってその項目をチェックする必要がなくなった場合は、さらに成長できるように新たなチェックポイントを設定するのが良いと思います。

②選手の体力的・精神的負担を減らす場合

公式戦や練習試合が増えてくると選手の体力的な負担が増加します。また同レベルのチームとの対戦では練習試合でも負けたくないという意識が働き、精神的な負担も増加することが考えられます。私は選手が体力的・精神的に充実した状態で練習や試合に取り組んで欲しいと考えているので、選手の負担が大きいと感じたらスケジュールよりもそちらを優先するのが良いと考えます。
この場合も上に述べたようにどのチェックポイントを減らし、どのチェックポイントを残すのかという取捨選択をコーチがすることが重要になります。

③1つのテーマに対して練習できる期間を増やす場合

「チェックしたい回数を増やす場合」と同じ考え方になると思いますので、説明は省略します。

まとめ

今回はシーズンプランを見直してみる、中でもスケジュールをシーズンの途中に見直してみるということについて書きました。前回と同じくシーズン中に起きる様々なことに対応して、少しでもチームを成長させる一助となれば幸いです。今回も最後までお読みくださりありがとうございました。

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