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人は自分の話が大好き!傾聴で好感度をアップさせる営業テクニック

聞き上手が商談を制す!お客様に好かれる営業マンになるための傾聴の重要性を解説します。


人は自分のことを話すのが大好きで、一生懸命に自分の話を聞いてくれる人を好きになる

営業において、成功のカギは「聞く力」にあると言っても過言ではありません。人は誰しも、自分の話を聞いてもらうことが大好きです。そして、真剣に話を聞いてくれる人に対して、自然と好感を抱くものです。この記事では、なぜ人は自分の話をするのが好きなのか、その心理的背景を探りながら、営業の場で「聞く力」を活かす方法を解説します。

人はなぜ自分の話をするのが好きなのか?—脳科学と心理学の視点から

自分の話をすることは、単なる自己表現の手段ではなく、脳にとっても快感をもたらす行為です。脳科学の研究によれば、人が自分の話をしているとき、脳内で「ドーパミン」という快楽を感じるホルモンが分泌されます。これは、食事や運動、その他の快楽を伴う活動を行ったときと同様の効果をもたらします。つまり、誰かに自分の話を聞いてもらうことは、それだけで脳にとってポジティブな経験となり、その相手に対して良い印象を持つようになるのです。

また、心理学的にも「自己開示」と呼ばれる行為が重要な役割を果たします。自己開示とは、自分の考えや感情を他人に伝えることで、相手との間に信頼関係を築く行為です。営業の場で、お客様が自分の話をする機会を提供することで、自然と信頼関係が築かれ、商談が成功しやすくなります。

私自身も経験があるのですが、最初に話しかけられたときは内心「今忙しいのに面倒くさいな」と思っていても、話しだして相手が興味をもって聞いてくれると、いつのまにか調子に乗ってべらべら喋ってしまいます。ひどいときは逆に相手の表情を見ていると「もう大丈夫です」と言わんばかりまで話してしまいます。あなたもそのような経験はないでしょうか?

聞き上手になるための具体的なテクニック

では、営業の場でお客様に気持ちよく話をしてもらうためには、どのようなテクニックを使えば良いのでしょうか。以下に、聞き上手になるための具体的な方法を紹介します。

  1. 相槌を効果的に使う
    お客様が話している間に、適切なタイミングで「そうなんですね」「なるほど」といった相槌を入れることで、話をしっかり聞いていることを示しましょう。これにより、お客様はさらに話しやすくなります。

  2. アイコンタクトを忘れない
    話を聞いている間は、目を合わせてお客様に集中していることを示しましょう。アイコンタクトは、相手に対する関心と尊重の表現です。

  3. オウム返しを使って話を促進する
    お客様の言葉を繰り返す「オウム返し」を使うことで、話が続きやすくなります。たとえば、「最近、仕事が忙しくて…」というお客様の言葉に対して、「忙しいんですね」と返すことで、自然に話が続くように促します。

  4. 質問を投げかけて深堀りする
    お客様の話に関連する質問を投げかけることで、さらに話を広げることができます。たとえば、「えぇ、そんなことがあったんですか!そこのところもう少し教えてもらっていいですか?」といった質問をすることで、お客様の考えを深く理解することができます。

傾聴がもたらす好感度アップの効果

人は自分の話を聞いてくれる相手に対して、自然と好感を抱くようになります。これは、「好意の返報性」と呼ばれる心理的効果の一つです。相手が自分に好意的であると感じると、その好意を返したいと感じるようになるのです。営業の場面でこれを活用することで、お客様との信頼関係が強化され、商談が成功しやすくなります。

また、お客様が自分の話を聞いてくれる営業マンに対しては、「この人は自分のことを理解してくれている」と感じるため、商品やサービスの提案をより前向きに受け入れやすくなります。結果として、傾聴によって商談の成功率が高まり、長期的な顧客関係の構築にもつながります。

まとめ:聞き上手が商談を制する

営業の成功は、単に商品やサービスを売り込むことではなく、お客様の話をしっかりと聞くことにあります。人は自分の話を聞いてもらうことで快感を得、好感を抱くものです。傾聴の力を活かし、お客様との信頼関係を築き、商談を成功に導きましょう。聞き上手になることで、営業活動が一層スムーズになり、成果を上げることができるでしょう。

【参考文献】:

  • Tamir, D. I., & Mitchell, J. P. (2012). 自己に関する情報を開示することが内在的な報酬となることを示した研究。Proceedings of the National Academy of Sciences, 109(21), 8038-8043.

  • Collins, N. L., & Miller, L. C. (1994). 自己開示と好感度の関係をメタアナリシスで分析した研究。Psychological Bulletin, 116(3), 457-475.

  • Cialdini, R. B. (2009). 説得と影響力に関する心理学的理論をまとめた名著『Influence: Science and Practice』。Pearson Education.

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