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ゴールを持てば、大きく変わる

会社員を辞めてあっという間に2年が過ぎた。

平日は毎日電車に乗って片道1時間ちょっとをかけて通勤していたが、すっかり電車に乗ることも少なくなった。

代わりに家の近所を車で行き来することが増えて、四季を通じて街の様子が変化していくのが以前よりもはっきりと分かるようになった。

そのうえ週末は、愛用している自転車で半日サイクリングするのがすっかり定着し、車では通らない細い道もあちこち走るので、街全体の地図が頭の中で描けるくらいになってきた。

これまで何十年も生活してきた街だが、知らない場所、気づいていなかった近道、景色のいい場所などが次々に現れて、その度に自分の住む土地への理解がより深まることの楽しさや、知ってるつもりが全然知らなかったという驚きを感じている。

そう言えば、いまコーチという仕事をしていてクライアントと出会う機会を増やすためにネット上でマーケティング活動をしている中で、同じような楽しさや驚きに遭遇することが多い。

以前は広告会社に勤めていたので、デジタルマーケティングというのも当然仕事の一つであり、それなりに知識もあった。けれども、自分のSNSアカウントやホームページの運用を始めてみて実感したのだが、誰かにプランを提案してそのプランを採用してもらって実施するのと、自分のために自分でプランを考えて自分で決めて、自分で実施するのとは相当違う。

会社員だった時は、得意先に提案する時はもちろん真剣だし、実施する時もミスは許されないのだが、たとえ期待した売上の増加やブランド認知の向上が得られなくても、その結果は得意先自身が受け止めるしかない。広告会社はその仕事の領域でやれるだけのことをやるだけである。

ところが今は、自分の仕事のためにマーケティング活動を実行しているので、その結果は私自身が受け止めるしかない。だから、どう表現するのが適切か迷うところだが、結果に対する真剣さが違うように思う。

そして、その真剣さで自分事としてマーケティング活動に向き合っていると、目に止まる情報や出会う人が変わってきた。

SNS運用では、当然、私より上手に運用している人が世の中にはたくさんいて、調べればいくらでも見つけられる。その中で、やはり私の好みに合うやり方をしている人とか、気に入ったデザインだとか、そういうフィルターに自然と引っ掛かってくる人がいる。

さらに、私の選り好みの癖があることも気づいて来たので、あえて今までならスルーしていたような人のアカウントにも注意を払ってみたりして、あらたな気づきを得ることもある。

そんな風に2年近くを過ごして来たのだが、結果としていまの時点で振り返ると、随分前進したものだと思う。

依然として改善の余地はたくさんあるにせよ、なぜここまでやれたのかを考えてみると、自分の中の重要な事・優先順位が大きく変わったのだと思う。私の日常の中で、SNSやホームページの運用に対する重要度が格段に上がったことは間違いない。

さらに、重要度が変わったのはそれだけではなくて、コーチという仕事をしていくための、家族や仕事で出会う人との関係性、仕事以外の時間の使い方、もっと言うと生き方まで含めて、それぞれの領域で重要度・優先順位が大きく変わったのだと思う。

会社員を辞めた時は、自分自身にこれほど全体的な影響があるとは思っていなかったのだが、人生一歩踏み出す、すなわち、ゴールを設定してそれに向かうというのは、そのくらいインパクトのあることなのだろう。

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