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6月がもうすぐ終わる。今年4月に就職した人にとっては、ようやく新しい生活に慣れて来た頃だろうか?たとえ生活のリズムには慣れても、仕事についてはまだ先輩の指導を受けながら膨大な仕事の知識を習得中といった所だろう。

入社前にインターンとして働いたことがあって、正式入社後にそのまま同じ仕事に就くようなケースは稀だ。大半の人は入社後に思いもよらぬ仕事が割り当てられることになる。

それが社会人としてのスタートとなるわけだが、これから生涯を通じて自分がどんな風に社会に貢献できるのかということは、その時点でははっきりと掴めていないのが普通だろう。

では、どのようにして自分に合った職業を見つけていけばいいのだろうか?

ここでは職業とは社会に対して何らかの機能を果たし、その対価として報酬を得ることとする。すると、理想的には一人ひとりが得意なこと、誰よりも上手く出来ることを職業とするのが良いだろう。もし不得意な人がその職業についたら、効率が悪く、不経済である。

そして、誰よりもうまくできるなら、多分それは本人がとても好きなことなのだろう。好きでなくてもある程度は得意になることはあると思うが、誰よりも上手くということなら、本人が相当好きでやっていなければ難しい。

職業とは、本人が好きで仕方なくて、誰よりも上手く出来ることが望ましいと言えそうだ。

ところで、人生の中でそんな職業にいつ出会えるのだろうか?

最初に言ったように、社会人になったばかりの頃は、自分が得意なことで社会に貢献できることが何かが分からない。こればかりは何となく自分が得意そうなことで、社会に貢献できそうなことを予想してやってみるしかない。

最初に担当した仕事の分野がどうも自分には合っていないというのはよくあること。その場合は、早めに次に移った方が良いと思うが、職場では「石の上にも三年」とか言って、「しばらく我慢してやってみろ!」と半ば強制しようとする。でも、やはりこれはあくまで本人が選択することだと思う。なぜなら、もし3年も我慢させられたら十分に飼い慣らされてしまって、本当はやりたくないことでも「やりたいことかも?」と自分でも勘違いを起こしてしまいそうだから。

自分の進むべき方向を見極めていくのには、まず自分で未来を想像し、将来どんな自分になっていたいのかを先にイメージとして持っておく必要がある。そうすれば、選択を迷った時に、留まるか、他へ行くのかを自分の意思で決める指針になる。たとえ社会人に成りたてで、社会や職業についての知識が少なかったとしても、とにかく頑張って想像してほしい。

ひとつとても重要なのは、自分の将来イメージは何度も更新していくものであるということだ。一度未来のイメージを描いたら、それで終わりではない。

コーチングでは、まず現状の外側にゴールを設定する。社会人1年目ではまだ「現状」すら固まっていないから、現状の外側なのか内側なのかあまり気にせずゴールを設定する。

そして、しばらくして現状が分かってきたら、ゴールを再設定すればいい。その時には、必ず現状の外を意識してゴールを設定しよう。

そうやって何度もゴールの再設定をしていくうちに、ようやく本当に心からやりたいと思うゴールが見つかるのだ。

一方で気をつけないといけないのは、もし現状の内側にゴールを設定してしまったら現状に縛られてしまって、良くて現状の最適化になってしまう。それでは現状の仕組みやシステムに縛られて、決して新しい現状を生み出すことが出来なくなってしまう。

これから、若い世代が組織や社会をどんどん更新していくリーダーになっていく。

そのためには、まず現状の外側にゴールを設定すること。そして、ゴールはどんどん再設定することを覚えておいてほしい。

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