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未経験の僕が仕事を辞めて学習塾を開校する話その18


口コミの話


結論から言えばスクール系の集客においては口コミが最強です。

口コミってでも,即効性はありませんよね。
なのに最強なのは何故かというと,即効性がある集客方法にあんまり効果がないということでもあるんですね。



こういうのはそもそも自分が学習塾を選ぶときにどのように考えるかを思い浮かべてみればいいんですよね。


僕が子どもを学習塾に入れるとすればこんなカンジです。

・昔ならではの学習塾みたいなところは嫌です。
・成績なんて上がっても上がらなくてもまぁ極論どっちでもいいです。
・保護者にいろいろ言ってこないほうがいいです。
・小ぎれいで,オシャレで,見た目も web もイマドキがいいです。
・英語のテスト40点から70点に30点アップ!みたいな広告してるところは嫌です。
・宿題とか出されないほうがいいです。
・家から近いほうがいいです。できる限り送り迎えしたくないです。
・いろいろ迷うぐらいなら知名度の高い塾を選びます。
・ズブズブの知り合いのところには入れません。
・塾のコンセプトがしっかりしているところがいいです。
・塾長が一生懸命なところがいいです。


これは学習塾に何を求めているか?によりますよね。あたりまえですけど。学習塾に成績アップだけを求めているかたにとっては,僕の考えはたぶん受け入れがたいと思います。

それこそ高校合格実績とか,大学合格実績が大事で,それ以外はもどうでもいいというひともいるだろうし,塾のカリキュラムまでしっかり調べるひとだっているでしょうし。


実際,塾のカリキュラムまで聞いてくる親御さんはおられます。

オタクの塾ではどのようなカリキュラムで,教えて下さるのでしょうか?と問われるのであれば,進学塾の中から選択されるのがよかろうと思いますが,まぁまれに個人塾にもそういうことを求めてくるひともいるということです。


そういうのは対面や積み重ね以外では伝わりづらい。


で,なにが言いたいかというと,結局そういう機微は広告では伝わりづらいんですよねってことです。そうすると,知名度が高く,通っているひとが多いという理由で大手に入塾させるか,あるいは人づてに良いらしいよと聞いたところに行くことになります。


そういう意味で,即効性のある集客方法「SNS広告」だったり「チラシ」だったりではそこまでのアピールはしづらく,WEBを充実させて細かく周知していくのがせいぜい取り得る最良策となってしまいます。

結果,地域に浸透していくためには口コミが重要になってくるわけです。

口コミは,実際に生徒や保護者のみなさんが感じられたことがダイレクトに伝わっていくので(事実であるとは限らず,関係した人たちの解釈が伝わる),チラシやWEBにのっていない生の情報が伝わりやすいんですね。

その中にこそ,個人塾に行くことを決断させるための要素が盛り込まれていて,それはその他のプッシュ型広告には表しにくいことでもあります。



とりわけSNS広告は効果が低いです。

SNS広告は本当に手応えがありません。やりつくした僕が言うんだから間違いありません!
個人塾にとってSNS広告はターゲット範囲も狭く,もっと地に足を付けた方法を多用する方がよいと思います。

トレンドが変わりやすく,飽きられやすいことから,どんどん広告デザインやらなにやらを刷新していかなくてはならず,手がかかるし,お金かけられないと見向きもされません。

まして,田舎にいけばいくほど,ターゲットゾーンのひとたちがSNSをやってないという,まさに意味なし状態になります。

都市部のようにユーザーが多い地域の個人塾での効果は定かでないので,試してみる価値はありますが,SNS広告はとにかく反応はよくても,集客には繋がりづらい印象があります。


まとめ


学習塾というのは,痩せても枯れても,入ったのはいいけれどあんまり好きになれないからと言って,とっかえひっかえできるものでもなく,そもそも大事なお子さんを預ける先ですから,人間と人間の関係がすごく大事なのは火を見るよりも明らかです。

人間性とか,そこにある感情を無視することはできませんから,試しに買ってみよーみたいなお手軽な感覚はありません。

その点でSNSと相性はよくないと思っています。

また,広告に掲載されている内容って,案外どこの学習塾でも同じようなことだけです。一昔前なら,大学や高校の合格者数を載せていれば,それがイコール塾の指導力と認知されたのでしょうけれど,そういうの好きなひとは予備校的なところへ行くでしょう。


個人塾の強みはなんと言っても愛ですよ。愛。
情熱と愛情こそが最大の強みなのですから,そういうことをしっかりとアピールしていかなくてはなりませんし,広告ではそういうの伝わりません。


得点アップした実績を載せてるところもありますけれど,これではもうユーザーは簡単には乗っかってこないと思います。だいたい定期テストの得点アップなんて,瞬間最大風速で言えば,塾なんて行こうが行くまいが,勉強しようがしまいが上がることもあるし,下がることもあります。

成績アップを謳うなら,しっかりとした実績をどうアピールするのかを考えていきたいところです。

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