【採択企業紹介】Mixed Realityを活用したイマーシブガイドの提供で博物館の体験価値向上へ 株式会社GATARI
福井県内の事業者・自治体・団体等にデジタル技術を実装し、地域課題の解決に取り組む「CO-FUKUI 未来技術活用プロジェクト」の最終採択企業6社が決定しました。
本記事では、多数の応募の中から厳正な審査を通過し、福井県内で課題解決に向けた様々な実証実験を実施していく採択企業を紹介します。
スマホ1台&ノーコードでMR空間を作成可能な世界初のアプリケーション「Auris」を提供
観光地として人気の高い美術館や博物館などの施設。もちろん、自分で自由に見たいものを見ても楽しめますが、より深く楽しむ手段としてガイドによる施設見学ツアーや音声ガイドを利用することで、施設の体験価値は飛躍的に向上します。
しかし、スタッフやガイドの人手不足や多言語対応が出来ていないなど、様々な要因から施設の魅力を伝えきれていないことを課題に抱えている施設も少なくありません。実際に音声ガイドを導入するとなると、センサーや看板等の専用設備の設置やアプリの開発など、施設にかかる負担は大きく、また物理的な制約からそもそも設置が難しいケースもあります。
これらの課題解決に取り組んでいるのが、スマホ1台&ノーコードでMR(Mixed Reality:複合現実)空間を作成可能な世界初のアプリケーションを提供する株式会社GATARIです。
GATARIが開発するMRプラットフォーム「Auris(オーリス)」は、現実空間をデータ上に再現する「デジタルツイン」と自身の現在地を認識する「VPS技術」を活用し、スマホカメラで捉えた映像と事前に空間をスキャンしたデータを照らし合わせます。
これにより、既存施設や作品などに物理的影響を与えることなく、デジタル空間上に画像や音声データを保存することができ、利用者の位置、視線や動きに応じてデバイスから音声が流れるため、同じ空間にいながら一人一人に合わせた没入感の高い新たな体験の提供が可能となります。
また、「Auris」は、これらの機能をスマホ1台でノーコードで作成可能かつ、施設にセンサー等の専門設備の導入を必要としません。そのため、開発コストやリソースのない施設や、物理的な制約があるような施設でも、導入することができ、施設の高付加価値化と人的コスト削減に貢献します。
年縞の奥深さや面白さをより多くの人に知ってもらうためのリッチな音声コンテンツを提供
そんなGATARIによる今回の「CO-FUKUI 未来技術活用プロジェクト」実証実験の舞台は、福井県の縄文ロマンパーク内にある年縞博物館です。
年縞博物館では、北陸新幹線延伸による更なる観光客の増加が見込まれるなかで、多言語対応が十分に出来ていないこと、また、7万年分、45mと世界一の長さを誇る水月湖年縞の魅力を最大限に引き出すこと、という課題を抱えていました。
そこで今回の実証実験では、GATARIが提供する「Auris」を使い、多言語対応はもちろん、Mixed Realityを活用した音声コンテンツによって、来館者の行動に応じて分かりやすさを重視した解説を提供するなど、楽しみながら学べる没入感の高い体験を提供することを目指します。
施設の魅力を最大限に引き出す音声コンテンツによって、年縞の奥深さや面白さを多くの人に知ってもらう、再認識してもらうことで、施設としての付加価値向上に貢献すると共に、将来的にはさらに多くの施設への導入を進め、福井県の魅力を支えるインフラとしてMixed Reality社会の実現を目指していきます。
株式会社GATARI
「CO-FUKUI 未来技術活用プロジェクト」
公式Webサイト
公式note
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