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Twitterになげたボードゲームの話#2

・ボードゲームのルールとそれ以外のゲームのルール

ボードゲームのルールというのは、せいぜい多くても数10ページのルールブックでおしまいです。
一方で、テキサスホールデムとか麻雀とかTCGなんかはゲームのルール自体はボードゲームなんかと分量的には代わりないですが、ゲームに纏わる決まり事やマナーまで含めたら一冊本が書けるくらい様々な取り決めがあるのが普通ですね。

実はボードゲームにもルールブックにない不文律が、あります。
いわゆる紳士協定というやつですね、それが本にまとめたりされる事はほとんど無いのですが。
それは、先に挙げた麻雀と比べればボードゲームがマイナーだからというのももちろんですが、もっと違う理由によるものなのです。

その理由とは、ボードゲームというのは本来、よく見知った友人、家族など身近な人たちと遊ぶことを想定しているものが極めて多いからですというのが理由です。
最初から信頼関係ができている者同士で遊ぶから、ルールが短くても問題ないんです。
ボードゲームのルールブックが短いのは、"書いてない事はやって良いこと"ではなくて、"書いてある以外のことは基本的にしてはいけない"と解釈するべきだということなのです。

ルールが短いのは、ルールがザルなんじゃなくて、親しい間からなんだから、遺恨が残る様な不正や、相手が嫌がる様なこと、相手が不快に思う様な事はしないという前提でルールが書かれているのです。
これが、ボードゲームの紳士協定、いわゆる不文律というものです。

実は、知らない相手と遊ぶ事はルールブックの書き方の上ではあまり想定されていないんですね。

・ルールが複雑だと新規のプレイヤーは入りにくくて、簡単だと入りやすいって本当?

勘違いしないで欲しいのですが、見ず知らずの人同士がボードゲームで遊んで仲良くなる事は良くあります、そこからボードゲーム 友達(=´∀`)人(´∀`=)になって仲良くなるなんてのはいくらでも例がありますし、自分もよく知ってます、それを否定するものではないという事です。(そしたら自分の商売っていったいなに?ということになってしまいますから)

逆に麻雀とかポーカーとかTCGなんかでは、その時その場で見ず知らずの人、また対戦するか分からない人とゲームをするので、取り決めや独自のワードが増えていきます。
これらのゲームはそういう相手と対戦することが初めから想定されているため、遠慮なくゲームを進められる、勝つためにルールギリギリまで必要な戦略戦術をとりやすい、逆に言うと次々と新規の対戦相手(プレイヤー)が必要になるという特徴を持っています。
同じ相手と対戦しないから多少無茶もできるという感じです。
人狼やマーダーミステリーなんかも今やそういう特殊化が行きすぎてると言っても良いかも知れませんね。
ですが、今度はそういうルールやマナーや独自用語の特殊化が進みすぎると新規の人がなかなか入っていけなくなる障壁になってしまうという弊害が生まれてしまいます。

中でゲームをやる人にとってはその方が快適になるし、必要なことなんですけどね。
そうして、特殊化がどんどん進んでいってルールやマナーや独自用語などの共通認識が多くないと出来ないゲームになっていきます。
そういう細かい取り決めがあるからこそ、安心してゲームが出来るという面もあるのですが。

何度も言いますが、新規プレイヤーへの戸口は確実に狭まっていきます。
これはゲームが洗練されていく過程とは真逆でルールやマナーや独自用語が整備されればされるほど、シンプルだったゲームがどんどん複雑化してゆき、新規プレイヤーへの門戸が狭まっていくのは仕方のないことかも……

後これらのゲームに共通するのはルールが複雑で議論の対象になりがちなのをいいことに、ルールの穴をついたり出し抜いたりするのがカッコいいみたいなことになりがちですね。

ボードゲームのルール体系は以上のゲームとは真逆の構成をしています。
最低限のシンプルなルールだけがあって、だれでもとっつきやすく見えるのです。
ですが、それはまず最初にあらかじめ信頼関係を結んでいる相手同士がプレイヤーであるという前提条件が必要になってきます。
ある意味ボードゲームというのは、実は結構内向きな遊戯で、誰でもがウェルカムではないということになってしまいます。
(実際にそうという話ではなく、ルールの想定上はという話です。)

これは逆転現象を起こしていて、プレイヤーウェルカムじゃないとゲームが成立しなくなる、麻雀とかポーカーとかTCGとか人狼の方が門戸が狭くて。

実は内向きのボードゲームの方が見かけの門戸が広く見えてしまうのです。
(何度も言いますが、入ってくんなって事じゃないですよ念の為。)

・ボードゲームの不文律

私は、ボードゲームカフェの店長という仕事柄、皆さんにボードゲームを遊んでもらって、仲間をたくさん見つけて(=´∀`)人(´∀`=)楽しく遊んで欲しいと思っています。
それにはボードゲームの紳士協定って結構大事でその中身といえば

相手の嫌がる事はしない
相手が不快に思う様な事はしない
不正やイカサマはしない

くらいのものですけどもね。

何度も言いますけど、要は

また次遊びたいと思ってもらえる様なプレイをしましょうね。

って事なんですよね。

そんな中でルールの穴をついたりしても全然カッコよくはならないんです。

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