緩やかな絶望感

私はもうすぐ26歳になるいい大人だけど、情緒はまだ小学生くらいの子どものまま止まっていると思う。

社会人としての振る舞いどころか、普通の人であれば中学生の頃に身につけているようなことすら満足にできない。両親や友人の仕事の愚痴なんかを聞いていると、全部自分のことを言われているような気がしてしまう。

この先、このまま生きていって大丈夫なのだろうか。

そんな風に考えて、不意に涙が出ることが一日に何度もある。このままの状態で生きていては、今以上にしんどくなるというのは目に見えている。

緩やかな絶望感。今すぐ人生を終わらせようなんて気持ちはないけれど、いつか気持ちがぷつりと切れてしまう時が来るような予感がする。

常に不安で、明るい気持ちになることなんてない。気のおけない人とお酒を飲んでいる時だって、ドライブしている時だって、ずっと心の片隅には底無し沼のような真っ黒い穴が開いている。

楽しい気持ちも嬉しい気持ちも、心に入ってきてはその真っ黒い穴に吸い込まれて消えていく。穴の開いた器にいくら水を注ごうと、満杯になることはないように、穴が有る限り心から嬉しいと感じることはできない。

そして、いつも満たされないから、誰かに水を求める。
水をいくらもらおうと、足りない。

「人に分け与えられる人になりなさい」というが、自分のことで精一杯で、人に分け与えられるような余裕がない。水がなくなってもいいから分け与えようなんていう聖人君子のような人間でもない。

この緩やかな絶望感を消すためには、穴を塞がなければいけない。じゃないとこれからもずっと、人に水を求めるだけの社会のお荷物のままだ。

じゃあ、どうやって穴を塞ぐのか。
そんなの知らない。多分答えなんてない。

普通の人は、中学生くらいの時に、心の穴の塞ぎ方を学ぶんだと思う。私はもうすぐ26歳。中学1年生の倍の時間を生きているのに心の穴の塞ぎ方を学ぶことなくここまできてしまった。

しんどいが、自分を変えられるのは私だけで、私が自分を見捨てたらそれこそ終わり。自分だけが、死ぬ時まで一緒にいてくれる唯一無二の人間なんだから。自分のために、頑張ってみようよ、私。

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