見出し画像

はじめての個展・振り返り(その1/きっかけ編)

こんにちは。

先日、TOKYO PiXEL. galleryさんでの初個展を無事終えることができたので、振り返りでもしてみようかなと思います。

個展自体としては、会期中にまん延防止が適用されるという、なんともタイミングの悪い時期だったりもしましたが、それなりに多くの方が来てくださって有難いことでした。オンラインショップもあったので遠方の方も注目してくれたりグッズを買ってくれてとても嬉しかったです。

なぜ振り返りをしようと思ったかと言いますと、準備中てんやわんやしすぎて反省点がいくつも出てきて苦し紛れに「これは絶対に振り返りを書く…」といった趣旨の殴り書きしたメモが残っていたので当時の自分に報いる意味も込めて、忘れないうちにと書き始めました。

あとは、来て下さった同じく絵描きの方で、これから個展をやろうとしている方がちらほらいらっしゃったので、ここに書く内容が再現性のある情報だったり反面教師的なものになったりしたらいいなと思っています。
※おそらくほぼ後者です。


個展をやることになったきっかけ

開催が決まったのは、2021年5月に蔵前のTOKYO PiXEL. galleryさんに自分からお声がけしたことがきっかけでした。

TOKYO PiXEL.さんは自宅の比較的近所にあるギャラリーで、親近感があるだけでなく、なにより展示の開催履歴がめちゃくちゃ豪華なのです。mameさん、森優さん、つちもちしんじさん、くまぞうさん、末山りんさん、わかるさん、はやしうきさん、等々(書ききれないですが他の作家様みんな大好きです)といった私のドツボな作風の作家さん達が過去に展示されていて、それはもう本当にギャラリーとしてのテイスト・ポジションを確立されているなと思います。

私は絵をうん年間描いていなくて、再び描き始めたのが2020年の初めなのですが、そこから身の回りに溢れるイラストレーションに対する目線も変わりました。ギャラリーなんかは最も刺激を貰える場なので、TOKYO PiXEL.さんが近くにあると知ってからは、新しい展示が行われるたびに足を運んでは色んな作家さんの表現に目を輝かせ、創作意欲をもらったり、写真をバシャバシャ撮りまくっていたものです。おかげで展示会場の様子ばかりを撮りためたiPhoneの「展示」フォルダがめちゃくちゃ充実しています。(これが後から自分の展示準備で大変参考になりました)

絵描きとして活動をしていくにあたって、当初からTOKYO PiXEL.さんで展示できたらなという願望は薄ぼんやりとはありました。が、そもそも展示もやったことない以前に私の絵って?画風を確立するには?とか絵でお金をもらうには?といったスタートラインすぎる状態だったので何をどうするかも分からない、出来てもはるか遠い先の話だという認識でした。
ただ、幸いなことに2020年の後半からSNSで徐々に見てくれる方が増えたのと、地元の墨田区がクリエイター同志のネットワークがふしぎと充実している地域で、いろいろご縁があって2021年5月に墨田区・曳舟にある無印良品の店舗内で初めてのグループ展をやらせてもらえることになりました。

MUJI展示1
MUJI展示2

曳舟での無印良品つながる市(2021年5月)

無印良品での展示が初めての展示だったので、これはこれで準備がてんやわんやだったのですが、ここで一連の印刷やグッズづくりのノウハウをなんとなく学んだのと、展示がフォロワーさんと対面できたり、ふらっと訪れた方に新たに発見してもらえる場になることを肌で実感しました。また、自分の作風についてもそれまで色々と実験的に描いていたのが、展示としてまとめる過程で、共通項が徐々に見いだせてきたようにも思えました。

この曳舟での展示が終わった数日後、TOKYO PiXEL.さんで展示に訪れた際(この時はわかるさんの個展だったと思います)、突発的にレジにいる方に挨拶してみようと決意しました。それまでギャラリーの方に飛び込みで声を掛けるなんてビビり散らかして考えもしなかったのですが、曳舟での経験が自信となったからかその日は謎の勇気が湧き出ていました。

レジの担当者の女性にインスタの絵をお見せしたところ、すでにSNSでのRTか何かで私の絵を見たことがあるらしく、ポジティブな反応をしてくれました。上司の方に相談するということで、後日メールで「ぜひ個展の開催を」との返事を頂けたときは短い絵描き歴の中でも一番うれしい出来事でした。

今の時代、イラストはSNSがあるので営業を頑張らなくてもOKと誰かが言っていたような気もしますが、自分から声を掛けると話がスムーズに進むこともあるのだなと改めて思いました。

個展準備の開始…と思いきや

さすが人気のギャラリーなので、予定は先の先まで詰まっており、開催は翌年の2022年1月となることが決まりました。

その時点で2021年5月だったので、開催まで期間はありました。個展の告知は1か月前に出すということで、開催の3~4か月前から準備を始めて作品を描きためて、コンセプトもばっちり決めて1か月前にはほぼ準備が終わってるぜ☆といったスケジュール感を想像して、気長くとらえていました。

一方で、そこからありがたくも様々なお仕事・イベントがあり、7月に大阪でのイベント参加や、8月の無印良品つながる市@錦糸町への参加、チラシ、音楽ジャケット、挿絵、コラボイラスト、Tシャツ制作といった各種依頼をいただけたりして、よし個展準備するぜ!と思いきやまた楽しそうなイベントのお誘いがあったりして、あれこれ対応しているうちに気がついたら12月になっていました。あれ?

完全に言い訳ですが、自分は会社勤めもしており、その会社の繁忙期が9月にあったり、その後も11月ごろも会社の仕事やら生活やらで手一杯になって絵描き脳が失われていたりしたためにモチベーション的な意味で個展準備になかなか入れない期間が続きました。

個展が近づくにつれてこれはまずいと思って、10月くらいにTwitterやHPのプロフィールにしばらくお仕事の受付ストップ中ですなどとさりげなく前置きを書いたりもして、当然お仕事の相談は来なくなりましたが、個展という大いなるイベントの前に竦んでなかなか手や脳が動かないという虚無の期間を過ごしました。

というわけで、私の個展準備が本格的に始まったのは12月(※個展の1か月半前)なのでぜひこの後のスケジュールはすべて参考にせず、反面教師の事例としてお読みください。

反省:
個展のスケジュールが決まったらすぐにコンセプト・タイトルだけでも固め始めるべき。そこからどういうテイストの絵を増やすか、集めるか決まったりグッズづくりの方針も決まるのでさっさと決めるに越したことはない。数か月後の自分のほうが絵も上手いし作品も溜まってるだろうし~などと期待しない。(ここ重要)

一旦ここまでとします。このつづきは個展準備・本格開始編になります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?