中国のサイバーセキュリティ最新状況(1)
中国滞在経験があるため、中国の情報が多めになるとは思いますが、現在の仕事とも関連するため、こちらではアジアのサイバーセキュリティ事情をテーマにブログを書いていきたいと思っています。
早速、中国のサイバーセキュリティ事情について概要から見ていきたいと思います。
今回は中国サイバーセキュリティ産業連盟(CCIA)が公開した中国サイバーセキュリティに関する資料をベースに紹介していきたいと思います。
CCIAとは、中国のサイバーセキュリティ関連企業が立ち上げ、サイバーセキュリティの啓蒙活動などを行っている非営利団体です。
※なぜか、CCIAの公式ページにはアクセスできないので、百度(Baidu)の紹介ページにリンク貼ってます(中国語ですが)。
そのCCIAが先月公開した「2021年中国サイバーセキュリティ市場競争力報告」というレポートによると、2020年中国のサイバーセキュリティ市場規模は約532億元(≒ 9,040億円)だったそうです。
前年比では11.3%増だったとのことですが、2018年→2019年が22.5%で前3年も20%前後で推移しているので、資料にも書かれていますが、やはり新型コロナウィルスの影響があったのかもしれません。
ただ、今後の予測としては、2021年6月10日に「中華人民共和国データ安全法」が採択されたのと、「個人情報保護法」や「重要情報インフラ安全保護条例」などもあり、以後3年間は15%強の平均成長率が見込まれ、2023年には800億元(≒ 1兆3,594億円)の市場規模になるとされています。
業界別にみると導入が進んでいるのは、シェアで見てみると政府機関がトップで26%、次いで金融が15%で、通信キャリアが14%、教育系が11%、医療系が8%と続いています。
一方で、提供側を見てみると、サイバーセキュリティ関連の製品・サービスを提供している企業数は4,751社と言われています。
その内訳は製品提供型が1,271社で、サービス提供型が3,824社となり、そのうち双方提供している総合型が344社となっています。
サイバーセキュリティを提供する企業は増加傾向にあり、全体では前年比23.1%増となっていますが、特にサービス提供型が増えており、こちらは43.2%増となっていました。
続いては、提供企業の詳細紹介をと思ったのですが、長くなってきたので、そちらは次回にご紹介したいと思います。
情報引用元 → 网易 『权威发布 & 2021年中国网络安全市场与企业竞争力分析报告发布』
※中国を中心としたSDGsや再生可能エネルギーについて綴っている姉妹ブログの方もぜひ!
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