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人生を365日に例えると

今年はクリスマスツリーを一人で片付けた。
子どもたちは、それぞれのクリスマスを過ごすようになったが、我が家はいつものように慌ただしい年末を迎えた。
この時期は一通り大掃除をせずにはいられない。
仕事に追われ、等閑になっていた整理整頓から始まり、サボっていた拭き掃除に窓拭き。
そして、リビングにはクリスマスツリーと交代してお正月飾りをした。
掃除は嫌いなくせに、季節の行事を楽しむのが好きだ。
毎年、決まった時期に季節に合わせたインテリアを楽しんだり、家族揃って出かけたりする。最近は、子どもたちが成長し、一緒に楽しむ事は少なくはなった。それでも、今年の大晦日も揃って稲荷山へ初詣に出かける予定だ。

春になれば、お彼岸のお墓参りを済ませた後、近所に桜を見に出かける。
春は、人生の中でも何か新しく始まる季節。ワクワクする気持ちと、少し不安な気持ちを抱えながらも、背筋をピント伸ばして前に進んでいくようなイメージの季節だ。

夏を迎えるには、苦手な梅雨を乗り越えないといけない。
毎年この時期は、洗濯物が乾かないことにイライラし、湿度の高い空気が体に張り付いてくる感じがしてよく眠れない。
ようやく梅雨が明けた頃には、もう蒸し暑いことに耐えられなくなりクーラーのお世話になっている。

夏は日差しが眩しすぎることもあるが、夕立の後のアスファルトが乾く匂いが好きだ。
夫の家庭菜園では、太陽の匂いのする色とりどりの夏野菜が収穫できる。
天から降り注ぐエネルギーに恵まれ、体の隅々まで陽気がみなぎるような気分になる。
家族でよく海にも行ったなあ。
今年は、なかなか出掛けられなかったが、お盆には皆で母のお墓参りに行った。

そして、秋。実は私はこの季節が一番好きだ。
過ごしやすい季節なので、行事も多い。
遠足に、運動会は流石に最近は無くなったが、美味しい食べ物も多く出回る。ここ数年前からは、ハロウィンのインテリアをも楽しんでいる。
秋の空は、雲が高く穏やかであるが、少し冷たい風が吹く。
もうすぐ寒い冬が来ると思うと、少しだけ寂しい気持ちになったりもする。

寒いのは、湿気の次に苦手だが、冬もたくさんの行事があるので忙しい。
私は忙しいのが好きなので、次々と予定をこなしてあっという間に年末を迎える。
毎年、大晦日には近所の寺に除夜の鐘を鳴らしに行き、稲荷山に上る。揃って新年を迎える家族の一大イベントだ。
そして、暖房の聞いた部屋でみかんを食べながらテレビを見て過ごす。
夜には雪がちらついていたりもするが、曇った窓から外を覗くと、余計に心が暖かく感じたりもするから不思議だ。

毎年大体同じような一年を過ごしているように思う。
季節を肌で感じながら、自分や家族の行事を楽しむ。そして、その時期にやるべきことをきちんと準備をして成し遂げていく。
それが、私の理想の365日だ。


一年は、人生の縮図のようだな。

誕生の春。
小さな子どもは母親の腕の中から、好奇心の赴くままに這い出してワクワクしながら新しいことにチャレンジしていく。そして、少しづつ、自分の足で歩けるようになっていく。
不安を抱えながらも、幼稚園や、学校という社会の中で成長する。

行き場のない焦り、焦燥感を噛み締めるのは青春時代。春から夏へ移行する時期。不安定な心と体を持て余しながら、やがて暑い夏を迎える。

人生の中で一番熱い時期。20代30代はエネルギッシュに働き、遊び、人生を謳歌する時期だ。
太陽の光が眩しすぎて、時々休憩は必要だが、一緒に生きる家族を見つけてさらに充実した時間が過ごせるのが夏だろう。

そして、40半ばごろから、秋を迎える。
空高い雲のように、心は落ち着き穏やかであるが、その反面、時々冷たい風が心身に堪える時期である。
50代には、子どもの結婚や出産など幸せなこと楽しみなことも増えるが、寒い冬に備えて、そろそろ自身の身体を労らないといけない。

60代。いよいよ寒い冬を迎える。
たくさん厚着しても外出が億劫になる。体も心も縮こまってしまうが、その分、誰かがそばにいてくれたらそれだけで暖かい。
人生の最終ステージは、冬のイベントも目白押し。大晦日に向けて、人生の断捨離も行わねば。
いわゆる終活というもの。
そして、次の春を迎えるために、家族に囲まれて穏やかに人生を閉じていくのだ。

と、いうのが私の人生の理想かな。
人生を365日に例えると、やはり人は、季節をめぐり生きていることを実感する。

今年も一年様々人と出会いたくさんの経験ができた。
人生の秋、まだまだ冬は遠いと思うが、そろそろ冬支度をせねばならない。



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