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暗い世の中を“笑い”で彩った8時間―「お笑いの日2022」個人的まとめ

 こんにちは!
 今回は,10月8日午後2時から8時間にわたって生放送された「お笑いの日2022」の各コーナーについての個人的な感想を綴らせていただきたいなと思います。宜しければ最後までお読みください。それでは参ります!

はじめに


 2020年の初回今年で3回目となる「お笑いの日」。総合MCには今年もダウンタウンのお二人が就任し,「笑いで日本を元気にする」をテーマにTBS系列の人気お笑い番組がリレー形式で送る8時間の生放送です。
 今年は例年と同じくダウンタウンさんのオープニングアクトのあと,人気お笑いコンビのネタに一人加えて一日限りのユニットを結成してネタを披露する「お笑いプラスワンFES」ライト東野(東野幸治さん)・レフト藤井(藤井隆さん)がMCを務め,若手芸人が荒削りな芸を披露する「あらびき団」が初の全国ネットでの生放送,続いて笑福亭鶴瓶さん・今田耕司さんMCで人気実力を兼ね備えたベストな芸人がベストなネタを披露する「ザ・ベストワン」,そしてフィナーレかつメインを飾る企画としてコント日本一を決める賞レース「キングオブコント2022」の決勝戦という4番組が8時間のリレー形式で生放送を届けました。
 少し前置きが長くなりましたが,ここからは「お笑いの日2022」各コーナーの個人的な感想を書かせて頂きたいと思います。

※ 「お笑いの日2022」をまだご覧になっていない方は録画やTVerでの見逃し配信(各コーナー配信されています)をご覧になってからこの先の記事を読まれることをおすすめします。

① お笑いプラスワンFES


 人気芸人のネタに別の芸人を一人加えて当日限りの即席ユニットでネタを披露する「お笑いプラスワンFES」今年が「お笑いの日」初参加の企画でした。ここでは一組ずつさくっと感想を書きます。

⑴ 見取り図×おいでやす小田


 見取り図のニュース番組のネタにおいでやす小田さんが乱入するというネタで,ネタ中に些細な事から盛山さんと小田さんが掴み合いの喧嘩に発展し,その勢いで番組セット等も破壊していく中で,淡々と番組を進行するリリーさんの狂気が際立った「お笑いの日」のオープニングに相応しい面白いネタでした。

⑵ ニューヨーク×かみちぃ(ジェラードン)


 屋敷さんは恋愛バラード,嶋佐さんとかみちぃさんはヒップホップをやりたい,と方向性の違いから15年間続けたバンドを解散することに。そこでの解散ライブでの一コマが描かれたコントで,最後の最後まで方向性は合わなかったものの,嶋佐さんのラップに抜群の運動神経を持つかみちぃさんのダンスで応えるというコンビネーションが抜群で素敵なネタでした。

⑶ アンガールズ×三村マサカズ(さまぁ~ず)


 公園で「ジャンガジャンガ」の練習をしていたアンガールズのお二人に三村さん演じるおじさんが茶々を入れるという内容で,そのおじさんのせいで「ジャンガジャンガ」がどんどん面白くなっていく反面,おじさんは自分の作りたいネタへ進んでいってどこか得意気。その対比が見ていて絶妙な違和感を与えてくれるネタでした。

⑷ 鬼越トマホーク×ほんこん


 以前の「水曜日のダウンタウン」で坂井さんが「ほんこんはダウンタウンのおまけで出ているようなもの」と発言。それを受けたほんこんさんが自身のYouTubeチャンネルで激怒と,2人の関係は最悪に。そんな2人の仲直りを「お笑いの日」でのネタで実現しようと考案された企画で,ほんこんさんが「せやねん!」(MBSテレビ・関東では「王様のブランチ」の時間に放送)の生放送があるため,大阪からの生中継となりました。
 ほんこんさんのスケジュールの都合上,事前のネタ合わせを一切行わなかった結果,ネタはほんこんさんの葬式を舞台にしたもので,最後にはほんこんさんに顔面マヨネーズを見舞うという散々な結末に。仲直りはおろか,むしろほんこんさんの怒りを増幅させてしまったように感じたネタでした。真相はいかほどに…。

⑸ ランジャタイ×津田篤宏(ダイアン)


 個人的には「キングオブコント」も含め,今年の「お笑いの日」の中で最も面白いネタでした。一言で言えばとにかくランジャタイワールド全開。その中で津田さんがただひたすらに全力で「ゴイゴイスー」を披露するというネタで,文章で説明するよりも映像で見て欲しいネタだなと感じます。(なので詳細は割愛)

⑹ マヂカルラブリー×又吉直樹(ピース)


 ピースが活動休止後,しばらくネタをしたことのなかった又吉さん。人体実験をテーマにしたコントで「又吉さんの頭脳」「野田さんの肉体」が融合した最高の芸人を作ろうと画策する村上さん演じる研究者が様々な実験を行うものの,最終的には実験が頓挫するという内容でした。

⑺ 錦鯉×ウド鈴木(キャイ~ン)


 錦鯉さんはウド鈴木さんとのコラボ。ウドさんは相方の天野くんが不在で不安な中,ネタ合わせ。雅紀さんとウドさんに隆さんがツッコむというスタイルで錦鯉のボケが一人増えたような感じのネタでした。
 個人的にはウドさんがボケても雅紀さんがボケても結局は雅紀さんが頭を叩かれていたので,ウドさんがボケたときにはウドさんの頭を叩くくらいの度胸が隆さんには欲しいなとも感じましたが,ダブルボケに対応する隆さんは流石だなとも感じました。

⑻ さらば青春の光×木下隆行(TKO)


 最後にして問題作。パワハラ疑惑で所属事務所を首になったTKOの木下さんとかつて所属事務所が同じだったさらば青春の光さんがさらばさんの「パワースポット」のネタでコラボ。
 森田さんと木下さんがパワースポットの警備員,東口さんがパワースポットに訪れる観光客を演じました。
 ネタの最後には木下さんがペットボトルを投げつける一幕も。ネットの話題を全面に意識したさらばさんらしいコラボネタだったように感じます。

② あらびき団


 2本目の企画は「あらびき団」でした。あらびき団は「お笑いの日」初参戦かつ,初の生放送。番組冒頭に各コーナーのスタジオと中継を結んだ際に「あらびき団」のスタジオだけグリーンバックだったのが印象的でした。(あらびき団にセットはなくグリーンバックにCGをクロマキー合成している)
 若手芸人の荒削りなネタが続々と披露される中,あまりウケず東野さんが大慌て。番組の後半にはダウンタウンさんもスタジオに登場したのですが,あまりの荒削りなネタにダウンタウンさんも苦言を呈する事態となりましたが,それはそれで面白かったですし,ハリウッドザコシショウさんや風船太郎さん等の所謂「あらびきレジェンド」のネタはいつ見ても色褪せないなと感じました。

③ ザ・ベストワン


 3本目は「ザ・ベストワン」でした。番組では「キングオブコント」歴代王者の・シソンヌ・ハナコ・ジャルジャル・空気階段や「M-1グランプリ」歴代王者のNON STYLE・マヂカルラブリー・錦鯉などの実力派から爆笑問題・おぎやはぎ・コサキン(小堺一機&関根勤)などのベテラン芸人まで豪華なメンバーがネタを披露。どの芸人のネタもとても面白く,笑いっぱなしの2時間半でした。
 個人的にはおぎやはぎさんが年末の「THE MANZAI」(フジテレビ系)以外でネタを披露することがなかったので貴重だったなと思うのと同時にテレビで40年ぶりにコサキンさんがネタを披露したということで,それを見られて良かったなとも感じました。
 それと番組内では「鬼企画」と称される「ザ・ベストワンテイク」(ネタの直前に出されるお題2つとネタ中に出されるお題1つを盛り込んで即興漫才を披露するコーナー)が生放送で行われ,錦鯉さんとマヂカルラブリーさんが挑戦したのですが,錦鯉さんが見事に出されたお題3つを盛り込み,最後のマヂカルラブリーさんもお題を盛り込み漫才を披露。
 特に,ゲストMCのダウンタウンの松本さんが考案した「カミングアウト2つ」というお題で2組が先月の年収を暴露するくだりがあったので,是非配信で見て頂きたいです。(配信ではカットされてるかもしれませんが…)

④ キングオブコント2022 決勝戦


  今年も「お笑いの日」のメインでありフィナーレを飾るのはコント日本一を決める「キングオブコント2022」の決勝戦。今年は3,018組のエントリーがあり,その中から熾烈な予選を勝ち抜いた10組がネタを披露。
 その結果,ビスケットブラザーズさんが見事15代目キングに輝きました。
 「キングオブコント」について詳しく書かせていただいたので詳細を知りたい方はこちらの記事をお読みください。

まとめ


 今年で3回目を迎えた「お笑いの日」。今年も大盛況のうちに8時間の生放送に幕を下ろしました。ただただ8時間お笑いの番組だけを放送する笑いっぱなしの特番。
 かつてフジテレビでやっていた「FNS27時間テレビ」を彷彿とさせるような特番(総合MCのダウンタウンさんは1997年の「FNS27時間テレビ」で総合司会を担当)でした。本当に“面白い”の一言に尽きる一日でした。TBSのお笑い番組の底力を今年も感じる事の出来ました。
 最後に特筆すべき点として,番組内で江頭2:50さんが時々乱入。現代のコンプラに対応した範囲で番組を掻き回しました。個人的にはハラハラドキドキしながらも痛快だったということを書き添えて筆を置きたいと思います。
 ここまでお読み頂き,ありがとうございました。皆様,気温の変化が激しく体調崩しやすい季節ですので,お体ご自愛ください。
 それではまた。

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